【KEEFU#002+】アップサイクルな帽子の現場から
★KEEFU#002+(プラス)では、誌面には載せきれなかったものをお届けします。
アップサイクル特集でご紹介しました、Hicktown Craftman Club(以下HCC)。
メイド・イン・ジャパンのものづくりにこだわり帽子を制作する株式会社島田が、洋服や小物をアップサイクルして、世界で1つのオリジナル帽子が作れるというサービスです。
今回の特集でモデルとして出演で頂いたアーティスト加藤和樹さんが、実際にライブで着用していた衣装をご提供下さいました。
ライブ衣装が帽子にアップサイクルされる過程を見れるなんて、こんな貴重なことはありません!
香川県観音寺市にある会社工房へ訪問し取材スタートです。
帽子になる前の衣装
加藤さんが、Kazuki Kato Live "GIG" TOUR 2018-Ultra Worker-」新横浜ライブで着用されていた衣装です。
帽子のデザインを決定する
帽子にも形、デザイン、質感は様々です。
帽子は結構「似合う」「似合わない」が出てきませんか?
これはデザインの問題かと思っていましたが、意外にも「サイズ問題」ということも多いそうです。「この(帽子の)形は私には似合わない」と思い込んでいることも、自身の頭のサイズで作ると似合うということも少なくないんだそうです。
また衣装のどの部分を使って作るかによっても雰囲気が全く違います。
ファスナーを使ったり、ポケットや、襟元や手元を使ったり、タグを残したり…
まさにアップサイクルとオーダーメイドだからできる、お客様のセンスやこだわりを存分に反映した超オリジナルの帽子が生まれます。ものが溢れている時代。自分のイメージや残したい思い、意志が反映されるものこそ「1点もの」かもしれませんね。
職人がすべて手作業で丁寧に作る
すべて手作業です。
流石に、職人の方々は丁寧ながらもスピード感があります。迷いがない手際は見ていても気持がいい。
アップサイクルの帽子は、本当に様々な素材から帽子が作れるそうで、もはや布でもない紙から、分厚いランドセルまで対応できるのは、身体に染み付いた感覚があるからこそ。微妙な調整や臨機応変な判断、対応ができるんですね。
とにかく、職人の感覚や微妙な調整力には痺れます。
服から布へ。布から帽子へと生まれ変わりました。
いざ、ご本人の手へ!
取材を終えて…
完成品を見るだけでは知ることができたかった工程を知ることで、1つの帽子が届くまでに多くの話し合いやアイデア、工夫があり、たくさんの人の手を渡ることを知りました。
既製品とは違い、大切なものや親しみがあったものが帽子になることで、帽子ができるまでの背景も大切にできるのかもしれません。
その背景に思いを馳せたり、感じられることでより愛着が持てるら、アップサイクルは現代人に大切な価値を提供してくれているように思いました。
日本の古き良き心のあり方を思い出させてくれているようにも思います。