ハンドボールコーチから学ぶ、人の成長のレシピ集【奇跡のレッスン】
みなさんは、奇跡のレッスンというNHKの番組をご存知ですか?
実は僕が一番好きなテレビ番組が、この奇跡のレッスンなんです。
▼どんな番組なのか?
世界の一流指導者が子どもたちに1週間のレッスンを行い、技術だけでなく心の変化まで呼び起こす。という番組なんです。
これまでには、野球、ラグビー、バスケットボール、テニス、フィギュアスケートといったスポーツから、書道なんかもテーマに取り扱われています。
今日は、その中でもハンドボールの回を見て、会社組織で活かせそうなヒントをいくつか抽出してみようと思います。
1.「ソーレン・シモンセンさん」について
ハンドボールの回では、中学校のハンドボール部を舞台に一週間の奇跡のレッスンが行われます。顧問の先生は、以前の学校の部活動で優秀な成績を収めたことのある女性顧問の先生で、普段の練習風景はビシバシと指導をするスタイルのようです。
ソーレン・シモンセンさんは、そんな中学生たちにデンマークからやってきたスペシャルコーチです。(余談ですが、イケメンです)
ソーレンさんは、選手としての経験もありそうでしたが、それよりも長年デンマークの子どもたちへの指導に携わっているようで、特にデンマーク式の技も心も成長をさまざまな練習や指導法を編み出しているようです。
ちなみにデンマーク式の教育は、いかに主体的にかかわらせるか?
そのために「イエス」を言わせるのではない、選択肢を与える教育をしていくのだそうです。
2.ソーレンさんの指導法をいくつか紹介
それでは早速、ソーレンさんがレッスンで実際に行っていたり、考えていた指導を紹介していきます。
2-①ウォーミングアップは遊び感覚
元々の子どもたちのウォーミングアップは、日本の部活動でよく見かける掛け声を出しながらのランニングから始まります。軍隊のような練習にソーレンさんはびっくりしている様子。
ソーレン流のウォーミングアップでは、自分がドリブルをしながら、他の人のボールを外に押し出すというゲーム形式のウォーミングアップをします。意図としては、楽しみながら基礎スキルを高める工夫のようです。
2-②負けたチームには軽い罰ゲームがある
2チームに分かれての対戦形式の練習では、負けたチームに5回の腕立て伏せを罰ゲームとして科しました。教育現場はもちろん、今の時代は職場でも罰ゲームがあるとパワハラと言われてしまいそうですが、ソーレンさんの意図は違います。
ソーレンさんの罰ゲームは、練習に適度な近況感を生み、より試合を意識した練習にするための工夫だそうです。適度な罰ゲームは、「興奮や必死」と「楽しむ」ことが両立できるようです。
2-③デンマーク式の指導哲学「25%:50%:25%」
ある練習中、2〜3年生はなんとか練習についていけているのですが、1年生が練習のレベルについていけていないシーンがありました。そこでソーレンさんは、1年生だけ別メニューへ変更します。そこには、デンマーク式の指導哲学がありました。
実力よりちょっと難しい課題:25%
実力と同程度の課題:50%
実力より簡単な課題:25%
難しい課題で「チャレンジ精神を養い」、そのあと簡単な課題で「成功体験をさせる」。この成功体験が、人が成長するためには欠かせないそうです!
2-④ペアになって、それぞれのプレーをフィードバックさせる
試合形式の練習では、ペアになって片方がプレーをし、もう片方が外からそのプレーを見学します。見学中は、良かったプレーと悪かったプレーをメモにとり、交代のタイミングで伝え合います。
ソーレンさんは、コミュニケーションを取ることの大切さに気づいてほしかったようです。
3.その他、ソーレンさんをみてハッとしたこと
ソーレンさんは、子どもたちの普段受けている授業を見学するために教室へ行くシーンがあります。そして授業中の先生に質問をします。
「子どもたちは、この授業を行う意味を知っていますか?」
想像しなかった質問に先生たちは驚きを隠せません。
慌てて子どもたちに、なぜこの授業を行っているのか?を説明しはじめますが、本当に子どもたちが理解しているかは微妙そうでした。
「社員たちは、この仕事を行う意味を知っていますか?」
そう言われて、中学校の先生のように慌てて説明をする人は、日本の会社にもたくさんいるかもしれませんね。
奇跡のレッスン ハンドボール編では、他にも人の成長を支援するためのヒントがたくさんありましたが、本noteではこの辺にしておきたいと思います。ハンドボール編以外にもたくさんあるので、個人的には「人の成長についての実践的なヒント集」のように、この番組をみています。また、他の奇跡のレッスンのシリーズから紹介していきたいと思います。!
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