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第28回 マンション防災を考えよう

番外編 災害時の情報について 

皆様こんにちは。マンション防災研究所の城戸です。
少し時間が空いてしまいましたが、またマンション防災について進めていきたいと思います。
今日は、通信と情報という観点で、番外編として少しお話しをします。

5月に入りまだ中旬ですが、日本国内でも大きな地震がいくつか発生しました。
2023年5月5日 14:42 石川県能登地方を震源とする最大震度6強、同21:58最大震度5強の2回の地震、これはマグニチュードがそれぞれ6.5と5.8と大きく震源も深さ12kmと比較的浅かったため、広範囲にわたって揺れるという大きな地震でした。
もう一つ、千葉県の南部を震源とする2023年5月11日04:16 最大震度5強の地震です。こちらはマグニチュード5.4で震源の深さは40km、関東を中心に揺れています。

この2つ(3回)の地震が発生した後、私は「気を付けてください」などの投稿を、Facebookをはじめどこにもしませんでした。
通常、このような地震発生後に防災専門家の方々の多くは「余震に気を付けてください」などの投稿をします。でも、逆に私はしないと決めています。なぜでしょうか。

大災害が発生してしばらく経つとインターネットや電話、メールなどはつながらなくなると言われています。電話については携帯電話各社が(緊急通信用に帯域を空けておくため)帯域を絞るのですが、メールや通信では、全国からの安否確認などが一斉に送られるため、通信が逼迫してしまうのです。
ご家族の安否確認などであればいいのですが、実はあまり関係のない内容の通信も増えてしまいます。例えば「地震があったようですね、被害が無いか心配です。」などのように、一般的な心配をしていることの単なる「表明」だけの投稿などです。
このような通信が増えることで、本当に必要な通信に負担をかけることを避けるため、災害直後からしばらくは、防災に関わる者として「一般の通信」を控えるようにしているのです。

熊本地震の後にTwitterの投稿を調査している際、「熊本 地震 被害」で検索すると、「熊本で地震がありました、被害が大きくなければいいのですが。でもこんな時でも●●ラーメンは開店していますのでいつでもお越しください。」(要約日した内容です)という投稿がありました。
確かにお店が開いていることで助かる方もいるかと思いますが、このような通信は控えてほしいものです。

石川県、千葉県の地震も、被害は出ましたが、復旧に向かって少し落ち着きを取り戻しつつある時期だと思います。
この時期になりましたので、改めて余震等への注意を促すとともに、平時からの準備を指定ただきますよう、皆様に訴えていきたいと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。次回以降は通常のシリーズに戻していきますので、改めてご覧いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

マンション防災研究所 所長 城戸 学

マンションに限らず防災関連のセミナーや講演、コンサルティングのご依頼をおまちしております。よろしくお願い申し上げます。

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