【宝塚記念】ドウデュースに会ってきた
ドウデュースに会いたいです
競馬を始めておよそ1年になる。昨年末の有馬記念でドウデュースに脳を焼かれた僕は、宝塚記念に出走するドウデュースを一目見るため地道な準備を続けてきた。
夜更かししてドバイターフを観戦したり(なお馬券は外れた)、京都競馬場で競馬場デビューしたり、春のG1を片っ端から楽しんだり(なお馬券)、とにかくドウデュースに会うというイベントを全力で楽しむためひっそりとがんばっていた。
そして最大の正念場である指定席・入場券の抽選を突破し、遂にドウデュースに会えることが決まってから僕はずっと浮ついていた。冗談抜きでデートの予定くらいソワソワしてた。気持ち悪い。
第65回 宝塚記念
当日は予報通りの雨だったが、Tシャツにハーフパンツ、その上にマウンテンパーカーを羽織りサンダルを履いて「濡れてもいい雨対策」は万全である。競馬場で傘を差すと危ないし視界を遮るし馬も気になっちゃうらしいので、皆も雨の日に競馬場行く時は一緒に濡れような。
競馬場に入る前にターフィーショップ(売店)でドウデュースのぬいぐるみを買った。びっくりするくらい並んでたがどうしても欲しかったので諦めるわけにはいかなかった。でも在庫は十分にあるので並べば確実に買えるし、この大きさの子たちは1200円でお財布にも優しい。何が言いたいかというと競馬場はファンにすごく優しいです。遊びに行くとなぜかお金が減るというだけです。
最前列はゴツいカメラを構えた方々が並んでいるので厳しいが、前から2列目までは全然行ける。しかし、いよいよ人が入り出したら前に詰めることはできなくなるだろう。できるだけ近くでドウデュースを見たかった僕は、バーキンでカロリーを補給しトイレを済ませ宝塚記念の2時間前からずっとレースを見続けることにした。もちろんその間も他のレースがあるので、パドックの映像を見て「かわいいやん」と思った馬を買って楽しんだ(なお馬k)。
結果としてこの作戦は正解だった。まさに宝塚記念の2時間前くらいからレースが終わっても人が捌けなくなってきたのである。つまり、その時の僕の周りには2時間立ちっぱなしで待ってでも宝塚記念を前列で観たいという気力・体力共に充実した競馬ファンしかいなかったわけだが、雨足が強まると皆でレインコートを羽織り、翻って急に晴れてきた時は「晴れるのはちゃうわ」とお天道様にツッコミを入れるという謎の一体感が心地良かった。
普段引きこもりのむっちゃんの膝関節に痛みが出始めた頃、宝塚記念のパドック映像がターフビジョンに映し出された。
ドウデュース確認。
いる。間違いなくすぐ近くにドウデュースがいる。
レースが観たかったのでパドックは諦めたが、あの距離でドウデュースを見られるのは羨まし過ぎる。パドックではパドックのポジション争いがあるのだろうなとか思いながら、もう少しだぞと膝を励ます。
そして、ついにその時が来た。
出走馬達が続々と本馬場入場し、ディープボンドに続いてドウデュースが目の前を返し馬で通り過ぎた時、全身にビリビリッと電流が走った。
ドウデュースだ。本物だ。
デカい。508kgもあるのだからそりゃものすごくデカいのだが、バルク感のある本当にかっこいい体をしていると思った。それでいて軽やかだ。武豊騎手が合図をして3秒も経たない間に走り去ってしまった。もう一回戻ってきてくれないだろうか(くれない)。
これを見られただけで京都まで来て2時間立ちっぱなしで待っていた価値があるというものだ。「ドウデュースに会う」というミッションは無事に達成され、あとは最高の席で宝塚記念を観るのみとなった。
そしてご存じの通り、むっちゃんの夢ドウデュースは6着に敗れた。
うん、悔しい!でもがんばった!
雨とか馬場とか枠とか展開とか、とにかく色んな要素がドウデュースにとってよろしくない方に働いたらしいが、ぶっちゃけ素人なのでよく分からない。それでも泥を被りながらがんばって走る姿はやっぱりかっこよかったし、何より無事に帰ってきてくれて本当に良かった。
秋は凱旋門賞に挑むのか。冬はまた有馬記念を走ってくれるのか。いつまで現役でいてくれるのか。先のことはまだ分からないが、どのレースを走るとしても応援したいし、また近くの競馬場に来てくれるなら会いに行きたい。
本当におつかれさま。次もがんばってな。
オマケ
有馬記念で勝たせてもらった分しか買ってなかったので無事致命傷です。
馬券は払戻機に入れると返ってこないので、僕はあらかじめインフォメーションセンターでコピーしてもらってました。それくらい負ける気がしてなかったのですが、今思えばフラグだったか…。
この日はJRA年間プロモーションキャラクターの佐々木蔵之介さんが京都競馬場に来ていて、宝塚記念の出走前に指定席から我々下々の競馬民にむけて手を振ってくださったり、表彰式に降臨してトロフィーの授与などをされていました。
パドックでのトークショーではおもむろに内ポケットから「単勝 ドウデュース」と印字された馬券をご披露され、そのお心遣いと「佐々木蔵之介とお揃いである」という厳然たる事実に私は大いに救われたのでした。
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