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錬金術 ~精神変容の秘術~

こんにちは、黄蝶アミです。

 全然詳しくはないのですが、
タロットに触れだしてから、本屋さんで“錬金術”と
いう文字の入った題名の本を目にすると手に取らずには
いられなくなっています。

 こちらの本は色使いが綺麗で、錬金術に関する
難解な文章の横に、それにまつわる謎めいた美しいカラーの絵が
豊富に載っていて、とても刺激される中身です。
(タロットカードを見たときに受ける感覚と似ている)

“錬金術”で変容させるのは人間自身?


 本の中に「真の錬金術と贋の錬金術」という項目が
あります。

その内容を要約すると、

 本来、錬金術には真の目的があるが、ずっと金属変成の
知識にカモフラージュして表現してきた。

 そして黄金の蜃気楼に惑わされた欲深い人間たちが、
真の原理を知らないままに、おびただしい数の
成功の見込みのない厄介きわまる実験をやってのけ、
錬金術はいかがわしい、という風評を招いた、けしからん!                  と、いうものです。


 ...確かに私も以前は “錬金術”と聞くと、
鉛を黄金に変えて一獲千金を狙う、怪しげなイメージが
ありました。

 でもどうやら真の錬金術とは、
 不完全なものから完全なものへと昇華させるには、
どのような手順を踏めば良いか、ということが書いてある
手引き書のような気がしてきます。
 物質的なことは本質を体現するためのツールにすぎないのでは
ないか、と思うようになりました。


 たとえば、錬金術師たちがたえず尊重してきた定理や、
そこから派生した文章の中に、

「上なるものと下なるものは相同じ」

「分離し且つ結合せよ」

「汝がもし固体を溶解し、気体を定着し、翼あるものを
つなぎとめるならば安穏に生きられるであろう」

「大地は諸元素の母にして、諸元素はこれより生まれ、
しかして大地に環帰する」


などなど、
物質のことともとれるし、人間の在り方の教え、
自己成長のための隠喩 
ともとれるようなものが多くあります。

 錬金術文書についても、多くの人間が魅惑されるけど、
あまりにも荒唐無稽で難解なため、次の段階では何もかも戯言
だと片づけたくなる誘惑にかられる、とあり、

 しかしその人が充分に忍耐強くかつ謙虚であれば、
最初の直観が閃き、前進するよう勇気づけ、最後には彼も
徐々に粗野なるものから精妙なものを、贋物から真物を
分かつことができるようになる、
と書いてあります。

 そして「忍耐」は、 “賢者の梯子”、
「謙虚」は、 “われらが庭園のための鍵”、と呼ばれているそうです。

精神変容に関する分かりやすい逸話

 
一人の盗賊が、84シッダス(シッダスはタントラの達人で、
奇蹟の力もしくはシッディスを意のままに操る)の一人に
遭った時、自分を常勝の武人とし世界の主たらしめるであろう
特定の魔剣を手に入れるにはどうしたら良いかと訊ねました。
 問われたシッダスは盗賊に、極めて難しいサダーナ(精神と
肉体の規律)を命じました。
 盗賊は、このサダーナに一所懸命に服し、しまいには魔剣の
ことを忘れてしまっていました。

 そのうち予定の年がきて、盗賊は魔剣が現れることになっている
寺塔に参りました。
 儀式通り塔の周りをめぐり歩き、真言呪文を唱えると、約束通り
魔剣が目の前に現れたのです。
 それを手に握りしめた時、彼は悟りに達しました。
そしてまさにこの瞬間、彼にはその魔剣が必要ではなくなっていた
のです。
※「錬金術~精神の変容の秘術~」 より引用

 錬金術師たちは、物質的世界と非物質的世界との深遠な平行関係を
確信している
といいます。
この逸話から学びとれる流れは、
① 強く願う。

② それを手に入れるために行動を起こす。

③ 言葉にする。

④信じて専念する。

⑤ 手に入れるという執着を手放す、又は執着がなくなる。

⑥ ①~⑤の結果として、願ったものは手に入る。

⑦ たとえ⑥が手に入らなくても充分満たされている自分が
 いることを悟る。

...といったところでしょうか。
でも一番大事なことは、知識だけでなく自分自身の人生で
体現することですね。

精神変容の秘術、エニアグラム?

 人は人生の中で、自分以外の人間や多くの困難と出会い、

混ざり、思考もままならないほどの状態に陥り、はじめて

内面と向き合うことになります。

 その時、自分のエゴによって囚われていたものに気づき、

手放すことができれば、純粋な意識と繋がることができます。

 自分の内側が変容した時、あらゆる病は近寄らず、苦しみの

ない世界にいることを悟ります。


 自分のエゴによって囚われているものに気づき、

手放すことができれば、、、と考えると、

 これって以前の記事で書いた「エニアグラム」だわ、って

思ってしまいます。

まさにエゴの囚われに気づき、聖なる道へと進む手引きですから。

 エニアグラムの図形がピタゴラス派と関連していることや、

神秘思想家のグルジェフが中央アジアのミステリースクールで

見つけてきたことなども考えると、「エニアグラム」は、

錬金術の一つでもあるのかもしれませんね。

最後までお読み頂きありがとうございました♡



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