【稽古場レポート】“なんじゃこりゃ~?”なステージアート!to R mansion『走れ☆星の王子メロス』

 世界中で人気を博しているパフォーマンスカンパニー、to R mansion。10月19日に開幕を迎える『走れ☆星の王子メロス』は、『星の王子さま』と『走れメロス』を大胆にコラージュした作品です。大人も子どもも楽しめる、演劇・サーカス・ミュージカル・ライブ演奏と、想像力は無限!舞台はどこまでも自由で何でもあり!と思わせてくれるステージアート。その稽古場の様子をお届けします!

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 8月某日。稽古場に入ると、一同衣装を身に着けている。(写真は別日の稽古の様子だ。)今日は衣装合わせも兼ねているらしい。衣装家の西川さんにお願いしている今回のオリジナル衣装の他にも、既にある衣装の中で、今作のイメージと近いものを身に着け、調整していくそうだ。(衣装はまだ仮の段階だ。)


写真左から江戸川じゅん兵さん、丸本すぱじろうさん、植本純米さん


 まずは脚本周りの確認をする。演出は、江戸川じゅん兵さんと上ノ空はなびさんの演出ユニット・スカンクスパンクが務める。脚本の修正箇所を読み合わせし、言葉を整理する。聞いていると、ところどころ、突拍子もない単語が飛び出してくる。どんな作品になるのか、何が起こるのか全く予想がつかない。
 
 変更部分を確認し終えると、シーン稽古に入る。

 星の王子さまと薔薇の美しい思い出のシーンだ。高貴で美しいバラと、純真無垢な王子が言葉なく通じ合う。

 本作のメロスは、宇宙飛行士だ。友・セリヌンティウスを人質に取られ、妹の結婚式から急ぎ帰る途中、メロスの乗るロケットは壊れてしまう。途方にくれる中、出会った星の王子さまと共に、鉄道ワタリドリに乗って地球へ向かう。
 
 先ほどとは打って変わって、キャバレーのような派手なシーン。コミカルな動きとともに、メロスたちがやってきたのは、保安検査場だ。下手から、乗客が現れるが、検査場を通れたり、通れなかったり、、、保安検査官が客席に下り、子供たちも参加して一緒に楽しめるシーンになっている。
 
 次のシーンはクライマックスに向かって盛り上がっていくシーン。上ノ空さん曰く、「ゴムでメロスの走る軌跡を作る」という。「メロスが走ることで星ができていく」らしいが……一体どういうことなのかは、本番をみてのお楽しみ。
 

メロスが走り出す。
それにあわせてゴムが伸びていき…
複雑な形になり……

ダイナミックな動きとともに星が完成!どこからどう思いついたのか、想像もできない。
 
 
 『走れ☆星の王子メロス』には、作品中に色々な仕掛けがあふれている。原作を知っている人も知らない人もとにかく楽しめる、日常生活にないどきどきを味わいたい人へ、おすすめの作品だ。ぜひ来て、その場でこのライブ感を体験してほしい。きっと、誰でも一緒に楽しめる作品だと思う。
 
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【公演情報】
to R mansion『走れ☆星の王子メロス』
日程:10月19日(木)~10月22日(日)
会場:吉祥寺シアター
公演詳細:https://www.musashino.or.jp/k_theatre/1002050/1003231/1005277.html

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