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【我が子に伝えてきたこと⑮】S&P500インデックス + 金(ゴールド)で暴落時のショックをやわらげる

S&P500インデックスとの相関が低いコモディティー、とりわけ金(ゴールド)への投資は、心穏やかに投資を継続するために必須だと考えています。

今回は、子どもたちに金投資(ゴールド)について話した時の内容を記録しておきます。

10年ごとの株式相場の大暴落

株式相場に上下動はつきものです。そして10年に一度くらいは大暴落があります。
以下はS&P500の大暴落時の下落率です。500社に分散されたS&P500インデックスと言えども、大暴落を避けることはできないのです。

1987年 ブラックマンデー 33.5%
2000年 ITバブル崩壊 49.1%
2008年 リーマンショック 56.8%
2020年 コロナショック 33.9%

株式相場は数年にわたって徐々に上がっていき、ある日突然、大暴落するものです。
そしてまた少しずつ上げていき、大暴落。
過去を振り返ると、これを繰り返しています。

自分の積み上げてきた資産が、一気に半分になったらどう思う?
例えば、積立を続けてようやく1,000万円になったのに、数日のうちに半値になってしまったら、平常心でいられるだろうか?

答えが「大丈夫。積立を続けてさえいれば、いつか元に戻って、さらに上昇するから全然平気!」と言い切れるなら問題ありません。
逆に「半分になっちゃったら、とても不安になるだろうなー」と思うなら、株式だけでなく他のアセットクラス(資産クラス)にも分散して積立しましょう。

アセットクラスとは投資対象となる資産の種類や分類のことです。 株式、債券、不動産、貴金属、現預金などがアセットクラスとされています。

分散 = 多彩な株式銘柄 + 株式と相関性の低いアセットクラス

長期・積立・分散が肝だと君たちに言い続けて来ました。
そして多彩な株式銘柄へ分散投資するならS&P500インデックスや全世界インデックスが最適であるとも言いました。

ただ、先ほど話したように、株式相場は10年に一度くらいの頻度で大暴落します
その時の精神的なショックをやわらげるには、株式と相関性の低いアセットクラスを加えると良いです。

君たちは既に株式と不動産という2つのアセットクラスへの投資を始めています。
それだけでも良いのですが、もう一つ、株式と相関性の低いアセットクラスも加えると、資産総額の上下動がよりマイルドになります。

例えば、株式しか持っていなかったら、株式相場が50%ダウンすると資産総額も50%ダウンします。

もし、株式50%と、株式と逆相関のアセットクラス50%を保有していたならどうなるでしょう?
仮に株式が50%ダウンして、別のアセットクラスがまったく動かなかったとすれば、資産総額は25%ダウンですむよね。

株式オンリーではなくて、株式と逆相関のアセットクラスをミックスすれば、株式相場が大暴落した時の精神的ショックをやわらげることができるのです。

分散 = S&P500インデックス + 金(ゴールド)

では、株式と相関性の低いアセットクラスとは何でしょう。
一般的には債券とコモディティーと言われています。

このうち債券は現時点では置いておきましょう。
昔は株式と債券はほぼ逆相関だったので、株式が上がれば債券は下がり、株式が下がれば債券は上がるという構図でした。ところが最近はどうもそうではなくて、株式が大きく下がったときに債券も大きく下げてしまうのです。これでは組み合わせる意味がありません。

ではコモディティーはどうか?
はっきり言って、コモディティーは素人が扱うには非常に難しいです。
ですが、金(ゴールド)なら良いと思っています。金投資の歴史は長く、市場が開かれていて、情報も入手しやすい。また現物はもちろんETFや投資信託もあるので、投資しやすいからです。

金に投資するメリットとして、以下のような項目があげられます。
●信用リスクがない
●インフレに強い
●価値基準が世界共通
●多様なリスクに備えられる
●生産コストが下値を支える
●通貨と違い国のリスクがない
●株の下落時に下がりにくい
●現物での保有もできる
●有事の金

2020年のコロナショックの際は、株式相場が大暴落し、金も大暴落しました。多くの人や機関投資家が、株の損失を埋めるために金を売却したからです。
ですが真っ先に価格を戻し、史上最高値を更新していったのは金でした。

ポイント
分散 = 多彩な株式銘柄 + 株式と相関性の低いアセットクラス
分散 = S&P500インデックス + 金(ゴールド)


少々長くなってきたので、続きは次回としましょう。
次回は金へ投資する具体的な方法や、金への投資配分について触れて行きます。


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