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小説「君のクイズ」が100倍面白くなる動画2選

「君のクイズ」

小川哲の「君のクイズ」は、クイズとミステリーを結びつけたな小説です。物語は、生放送のTVクイズ番組「Q-1グランプリ」その決勝戦、最後の1問から始まります。

主人公、三島玲央の対戦相手・本庄絆は、優勝が決まる最後の問題で、文章がまだ一文字も読まれていないのに正解を導き出し、優勝しました。三島はこの謎を解明するために、自らの記憶を掘り起こし、決勝戦の全問を再検討します。

この小説はクイズプレーヤーの思考と世界を体験することができ、読者に知的興奮とエモーショナルな体験を提供します。文体は重くなく、主人公の独り語りを中心に展開される物語は、読みやすさと理解しやすさを兼ね備えています。

また、物語の中に散りばめられた実際のクイズ問題は、読者が自分自身がクイズ番組に参加しているかのように感じさせ、小説への没入感を深めます。小説の中で提出されるクイズへの解答や、主人公の考察について考えることで、あなたは一時的にクイズプレイヤーとなることができます。

そんな小説「君のクイズ」がさらに面白くなる動画を2つ紹介します。
選んだ基準としては、競技クイズという、テレビで見るクイズとは似て非なる存在の解像度を2倍も3倍も上げてくれる動画を考えました。

1.1択クイズ@QuizKnock

この小説を読む上で、理解しておきたいのが、「押しポイント」と呼ばれるクイズの概念です。これはその名の通り、クイズの問題文が読まれた時に、どのタイミングでボタンを押せばいいか、というものですが、これが最もわかりやすく現れているのが、この動画です。

内容は、タイトルの通り、通常は3択や2択から正解を選ぶシステムのはずが、正解のみの1択だけが読み上げられます。そのため、読まれた選択肢を解答すれば確実に正解となるのですが、だからこそ「押しポイント」が重要になっていて…という内容です。

また、この動画を制作したQuizKnockは、言わずと知れたクイズ集団で、現在のクイズ人気の一端を担う存在です。そのためこの動画以外にもクイズについて深く知ることができ、作中にも登場したabcというクイズ大会についての解説動画も作成しています。

また、もし本書を読み終わった後は、QuizKnockの主催する読書会のアーカイブがあるのでその視聴もお勧めします。

2.競技クイズの魅力を伝える@雷獣

こちらはより「競技クイズ」そのものにフォーカスした動画になっています。制作したYouTubeチャンネル「雷獣」は灘高校の卒業生で構成されたチャンネルで、今回メインで話されているベテランちさんは灘高校と、東京大学のクイズ研究会に所属されていた経験から、競技クイズの詳細や、競技クイズに所属する人々の内面を紹介しています。

普段見ているクイズと競技クイズの違いから、競技クイズにおける「強い」とはなんなのかまでをわかりやすく説明しているので、三島や本庄ら登場人物の何がすごいのか、彼らの発言の裏の意味がよくわかります。

特に、競技クイズに向かう人々の内面は今作に通じる部分も多く、彼らが普段から何を考えて生活しているのかを高い解像度で提供しています。
「君のクイズ」は小説ですから、その中にはフィクションに含まれる描写が少なからずあるのですが、この動画を見る前と後では、そのフィクションの濃度が変わります。

クイズに興味を持ったら、

今回紹介した動画を見ると、小説を面白く読めるばかりではなく、クイズを思ったよりも身近に感じることができたのではないでしょうか?そうしたら、ぜひ競技クイズに挑戦することをお勧めします。やはり得た知識も披露する場所があったほうが面白いですからね。

より深く競技クイズにのめり込みたい方は、こちらがお勧めです!!

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