物と価値
こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。きび子です。
近頃は、総裁選やアメリカの大統領選で 世間は大賑わいです。
ここで、はてな?に結構出会います。
先日ニュースで、「ある大物歌手がアメリカの大統領選の○○を支持」と
大々的に報道されて、若者層やファン層が挙ってその政党を応援するとか。
日本でも、著名人や芸能人が○○の政党を応援します。とかXで沸いたりして
何気ない感じで通り過ぎるけど、ちょっと待てよ。
それって、そもそも歌手や芸能人に自分のアイデンティティを見出し、応援して
いるのよね。推し活なるものもそう。
CMや商品のインフルエンサーもこのカテゴリー。
これらの商品やお店、企業イメージ。
消費に関することなら、これらの方々に宣伝をしてもらって、広告してもらうことにはあまり違和感を覚えない。
むしろ、綺麗な女優さんや、自分の好きな推しが新商品を持って、にっこり笑顔で
その商品を紹介していたのなら、買ってみようかしら。
と購買意欲に火がつくこともある。
でも、事 政治的要素の強いもの。税金や生活インフラや、法律、「生きる」ことに関することに、まるで消費する商品を買うごとくこれらの有名人を採用して宣伝することには、はてな?が生じる。
まあ、絶大なる広告効果があるのはわかるし、そうしたくなるのもわからないではないが。
極論、その人物を支持しているのならその有名人そのものが大統領になったらいいんじゃない?って笑ってしまう。
その有名人がこの人が好きって言えば、私も好き。だとすれば「私」は
その時点で、「私」ではないからだ。
すでに、価値観が世代ごとにズレているのは皆さんもお気付きであろう。
若い世代の価値と人生後半の世代の価値にはおよそ50年ほどの乖離がある。
そもそも今までのような価値の押し付けはきっと未来がない。気もする。
明治以降、日本は急激に変化した。
生活の転換期だ。
まずは着物が段々と洋装化して、畳の生活から、テーブルと椅子の生活に変化し始め、貨幣価値は明治4年に新貨幣条例が制定し、一旦 円・銭・厘に変更され、昭和28年に円より下の銭と厘が廃止された。
暦(カレンダー)も太陽暦からグレゴリオ暦に変わったのも明治6年。
これと同じくして、時計の概念も変わった。
一日24時間(時・分・秒)システムだ。
その昔、日本は「タイムイズマネー」ではなかった。時間の概念がそもそも違う。
西洋音楽ドレミファソラシドが導入されたのも明治時代だ。
今ではこの楽譜が主流だ。
長さを測るメートル法が交付されたのも明治24年。
どれもこれも、鎖国が解除され、西洋との交易上、必要不可欠なものだったから。
この変化に、日本人は順応し、適応し、応用し、世界トップクラスの先進国となった。
私たちは知らず知らずのうちに、オール西洋化した生活基盤が常態となり、それを受け入れて、現在がある。
すごいな、日本人!
といった感想だ。
同時に、西洋人ってすごい!もある。
だって、ここまで見事に洗脳?(おっと失礼これは語弊があるわね)変革をもたらしたんだもの。
このほとんどを、明治時代にやってのけたんだから。
まあ、これが時代の進化なんでしょうね。
そして、令和の今は
その当時の骨董品や着物が多いに価値のある時代はそう長く続くかどうかはわからないが、質屋や鑑定に昔は価値のあったものを持っていき現金に変えて、
その変えた現金で、100円ショップの商品を買うとか。
お金至上主義的な雰囲気のある現代は、物の価値もブレブレだ。
そのものの価値を見出せない人や、わからない人がそれを手にしたところで、
早々に現金に変えて、どうでもいいものに消費していく。
国は国として、文化財や日本独特のものを保存するには「お金」がかかるからと
取り壊し、突貫工事で建てたどうしようもないコンクリートの建造物を量産する。
「お金」を稼ぐことが最重要課題。
企業は内部留保分を出し渋り、個人は世間のインフレに毒付くしかなく
さらに貯金に走り、それを外に出させたい施策が新札発行。
何だか、金の亡者が日本国を牛耳っていて、そこら辺にお金の妖怪やら亡霊やらが
人間に取り憑いて高笑いをしているように私には見える。
かく言う私も、きちんと取り憑かれている一人だと思うが。
個人主義を薦める政策も多く見聞きする。
この流れはきっと止まらないとすると、より個人的な幹をしっかりと持っておかなければ、人の価値観の上に自分を置いて生活して、不具合が起きると誰かのせいにして生きていくことになりかねない。
誰かのせいにしたところで、自分は自分でしかないんだけど。
自分でやったことの責任は、自分で始末をつけるしかない。
そんな、厳しい時代の一面も垣間見える。
便利だけど、より人間的な生き方をするには辛い時代でもあるかもしれない。
もう一度、自分の価値、物事を見極める目や力。
再確認していかなければね。
人に取り憑く亡霊のような生き方はしたくないからね。
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