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#36 ドナー選定、アメリカ(シアトル)より空輸

オーストラリアの産婦人科はいくつかの国内や海外の精子バンクと提携しているのですが、僕の通っているH産婦人科もオーストラリアとアメリカにある精子バンクと提携していた。

事前の問い合わせの時に、既に日本人ドナーの確認を取っており、使用できる状態にあった。

精子バンクのドナー登録に書かれている情報とういうのは、本当に詳細に書かれていて
一部を紹介すると、

まず、
〇ドナー番号
〇出生地
〇身長・体重
〇母国語と第二言語
〇髪質・肌の色・目の色
〇学歴
〇病歴・既往症の有無
〇好きな科目、得意なスポーツ
〇自分の性格

など、ここでは紹介しきれない情報が書面として、記載されていた。

驚いたのは、ドナーの両親の情報も同じように開示されており、兄弟姉妹の情報も開示されている。

子供のころの性格とか、どんな事が楽しい思い出として残っているか?生きていく上で大事にしている価値観は?
とか、書面を通じて全てがわかるようになっていた。

嬉しかったのはこの質問だ

Why do you want to be a donor?
(何故ドナーになろうと思ったのですか?)

to help people who can't get pregnant.
(赤ちゃんが出来ない人を助けるため)


そして、写真も添付されていて、ドナーの小さいころ2歳時 5歳時くらいの写真が添付されている。

そして最後に、手書きでこう書かれていた。


僕を選んでくれてありがとう。
将来赤ちゃんが出来て、あなたの人生が素晴らしいものになる事を私は
願っていると。


はじめ、この情報を見たとき、精子バンクの詳細がこんなにも詳しく載っていることにまずは驚いたし、これだけ探し回っていなかった日本人のドナーがアメリカにいたこと。

ドナーのご両親の詳細も載っているという事は、そのご家族自身がドナー提供に前向きである事。

後ろ向きな日本で、そうでない人も中にはいる。そう感じ取れたことが本当に嬉しかった。

そして、子供のころの写真を見たとき、
どこか自分と似ているなぁと思ったのも事実だった。

こんな巡り合わせは他にはないと。

日系中国人や台湾人のドナー情報も見たことがあったのですが、どうもしっくりこない事もあって・・

最終的に、アメリカの精子バンクからドナー提供者に、使用の最終確認が行われて、アメリカから空輸されることになった。

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