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フラメンコのある生活 春祭りの歴史💃

春祭りの歴史
春祭りはスペイン語ではFeria de Abril(フェリア・デ・アブリル=4月のフェリア/祭り)と呼ばれています。

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1840年代  バスク地方とカタルーニャ地方出身のある二人の権力者がセビーリャ市議会に毎年4月19,20,21日に祭りを開催することを提案し、地元の多くの農業、酪農で生活していた人々の支持を得て、こうして1847年に初めて4月の祭りが開催されることになったと、先日 教室の先生から聞きました。

祭り興しの立役者はアンダルシアの人ではなかったという点が興味深かく、スペインの春祭りを調べてみました♪


この4月のお祭り開催を許可する条件として、市は”期間中、牛や馬の展示販売とコンクールを開催する”という新たな提案をします。このコンクールに参加する酪農家たちは一張羅に身を包み、自慢の牛や馬をもぴっかぴかに仕立て、意気揚々と家畜と家族を引き連れて市の定めるフェリア会場へ向かっていきました。

そうした人々や家畜が困らないように、開催期間中家畜には無料で飼料が提供され、人々にはコーヒー、お菓子、揚げパンなどが提供され、展示会場のテントなどのほかに、タベルナや、ちょっとした移動遊園地などが設置されて大盛況に終わったそうです。

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開催初年は現在のセビーリ市内の中心にある旧タバコ工場周辺で開催された春祭りも、年々足を運ぶ人の数が増え、それに伴い仮説のタベルナや飲食物を提供するテントの数も増えていったので、やがて町の中心からすこし離れた会場へ、そして1973年に現在のロス・レメディオ地区へ移動することになりました。

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現代の春祭りの真髄

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始まりは家畜の展示販売・コンクールといういかにも酪農国ならではのお祭りも、初年から現代に至るまで、当然第一時世界大戦、スペイン内戦、フランコ独裁政権時代、スペイン立憲王国復活など、さまざまな歴史的事情に影響を受けることとなりました。スペイン内戦中はお祭り的要素の活動は一切禁じられ、家畜の展示販売だけが許されました。その家畜の展示販売の要素もフランコの死後、時代とともに薄れていき、春祭りは徐々に人々の交流の場に変容していったのです。
セビーリャの春祭りはキリスト教の国-スペインのお祭の中でも珍しく一切宗教色がないのもひとつの特徴です。宗教に関係なく純粋に“生きていることの喜び、それを分かち合って祝う”お祭りなのです。この期間中セビーリャ市の活動と市民の生活の一部がフェリア会場で繰り広げられるので、ある意味セビーリャの町としての機能が一時的に中断されると言われています。

もしかすると普段は観光客を乗せて入っている馬車が、春祭りの間はこんなにきれいに飾られて、まるで別の時代から走り抜けてきたような雰囲気ですね。

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外国人の春祭りの楽しみ方
「春祭りはフラメンコやセビジャーナスが踊れないと楽しめない」とか「春祭りはセビーリャ出身じゃないと楽しめない」とよく聞きます。
地元の人は開催期間中許される限りの時間をフェリア会場で過ごすのですが、その時間は踊って、食べて、飲んで、おしゃべりを楽しんでということを繰り返してすごします。大げさに言い換えると、確かに春祭りはセビーリャの人が普段の生活の中での楽しいと思うこと、つまり食べることと踊ること、親しい人々と一緒に過ごすことを最大限に楽しむ時間とも言えるので、そんな中に外からやってきた人がいきなり入っていって同じように楽しめるか?と問うとおそらく“ノー”かもしれません。
でも、そもそもスペイン人ではないのですから“同じように楽しむこと”自体がちょっと無理な目的ですよね。
それなら、おしゃれが大好きなスペイン人女性がここぞとばかりどのように美しく着飾っているのか、髪飾りは、ピアスは、スカートの柄は、靴は、詳細をじっくり鑑賞する側に徹する楽しみ方もあります。間違いなく春祭りが近づいてくると、セビーリャの女性たちは今年はどんな風に着飾るかな話題がたえませんね♪

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フラメンコやセビジャーナスを踊れなくても、スペイン語を話せなくても 見ているだけでこんなにうっとりする美しい春祭りは世界で唯一のお祭りです。人々が喜び幸せなエネルギーを放っている空間を歩いて、幸せのエネルギーのシャワーを浴びたいですね♪

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男性も着飾り カッコいいですね💕

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子供達も着飾り 可愛すぎます💕

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わんちゃんも着飾り お祭りを楽しんでいます💕



なんといってもセビーリャの春祭りは衣装も踊りも人々の笑顔も会場の雰囲気も、そのすべてがスペインの文化と歴史と人生観の縮図のようなお祭りなのです。コロナでスペイン旅行を断念したので、落ち着いたら いざスペインへ🇪🇸


文中のタベルナの意味  ( 食べちゃダメ )ではありません。スペインではTABERNAと書いてあるお店がよくあります、これはスペイン語で居酒屋や食堂を意味します。スペインだけでなく、ポルトガル・ギリシャ・イタリアでもこのタベルナは同じ意味です♪

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Que tenga un buen día.

良い一日を💕

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