気まぐれな夏空をうたう【8月15日の日記】
夕方、家で仕事をしていると、外から滝のような音が聞こえてくる。
雨だ。
それもかなり激しい。ゲリラ豪雨でも一風変わっていて、私を境に左は大荒れ、右は陽気な空模様。横から差し込む光が、次々と雨粒にぶつかって空をきらめかせていた。
なんて、きれいなんだろう。目を奪われているうちに、大きな虹が姿を現した。
急な大雨に驚いた鳥たちが、慌てて雨宿りしにくる。みんなで外の様子をうかがいながら、同じ時をゆっくり過ごす。
こういう時間、いいな。
気まぐれな夏空を眺めていられること。それを美しいと思えること。初めての景色に出会えること。生き物たちと触れ合えること。「きれいだね」と言い合える人が隣にいてくれること。
きっと、明日も明後日もそうであること。
いつかの8月15日は、それが当たり前じゃなかったんだよな。
空は恐怖に満ちていて、明日が来るかもわからない。同じ時を過ごし、語らった人が翌日海の藻屑になるなんて。どんな気持ちだったのだろう。
嫌だ。苦しい。やりきれない。
移りゆく空を美しいと思える日常、明日について考えられるひとときに感謝をして、私は今日とお別れする。また、明日ね。大切なあなたが、そして私がハッピーに日常を過ごせますように。
*気まぐれな今日の空*
*8月15日の日記集*
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