見出し画像

20周年のツアーが中止になって。

溢れんばかりの愛を感じた一日だった。

昨日、配信で「歌のレストラン フルコース」と銘打ってライブを行った。

私が毎日行っている配信ライブ「歌のレストラン(現時点で80回目)」は全てリクエストにその場で応えていくというものだが、今回のフルコースは私が全て予め決めておいた曲を歌っていくというものだ。

選曲もデビュー当時から最近のものまで、普段はなかなか演奏しない曲も多く取り入れたセットリストを作った。それは本当に私の音楽を好きで応援してくれる人への感謝の気持ちを表したかったから。私自身もそうだが、好きなアーティストの個人的に思い入れがある曲を聴けることほど、嬉しいものはないからだ。

ライブでは20年間を振り返るようにそれぞれの曲を歌った。

我ながら、デビューしてからなかなかの波乱万丈な20年を過ごしてきたように思う。そのいくつかのターニングポイントが新しく更新された私のオフシャルサイトに載っているのでよかったら見て頂きたい。

やはり目の前にお客さんがいない状態で歌う寂しさは拭えないが、私を応援してくれる方々の愛は距離を超えて、チャットでのメッセージや投げ銭を通じて伝わってきて、心から感謝の気持ちでいっぱいになった。私はお金というものを想いを伝える手段として肯定している。

それと同時にいつまでこのような状況が続くんだろう。同じ空間で以前のように音楽を共有できるのはいつになるんだろう。という気持ちにもなった。

そんな先の見えない中で私の一番の救いになっているのは、やはり音楽だ。

幼少期から道に迷う時、幾度となく導いてくれたMy Saving Graceである。

20周年で企画していたことが次々にできなくなってしまったことの喪失感。毎日喉が枯れるほど歌い、手が腱鞘炎になりそうなほど弾き、没頭しているのも自分自身を落ち着かせるための一種の現実逃避なのかもしれない。

そんな私がひたすら音楽と向き合うことができているのも、愛知県安城市にある「Music Bar Encourage」というお店のお陰だ。

実はこの日、本来ならばここでライブをする予定だった。そしてその翌日「Encourage」はオープンすることになっていた。

しかし、昨今の世の中の状況でお店のオープンは先送り、ライブは配信でということになった。

この「Encourage」の二人のオーナーは元々、私のSING FOR JOYに参加してくれた方々だった。その後SING FOR JOYでの活動をきっかけに、「ボランティアチーム Encourage」を立ち上げ、病院への慰問をはじめとした様々なボランティア活動をしていた。

そんなお二人が音楽をみんなで楽しめる場を作り、音楽をする人たちを応援したいという想いでオープンすることになっていたお店には、私のポスターが至る所に飾られ、スクリーンでは24時間私のミュージックビデオやライブの映像が流れている。ここに初めて訪れた時の腹の底から力が漲ってくるような感動は一生忘れないだろう。

現在、私は拠点をここに置いて、毎日「歌のレストラン」の配信を行いながら、楽曲制作に励み、来るべき瞬間に向けて刀を研ぎ続けている。まさに私の活動を"Encourage"して頂いている。

感謝してもしきれないほどである。私もこれからできる限りの恩返しをしていきたいと思っている。

これもSING FOR JOYで結ばれたご縁。

歌は人の心を繋ぐ。