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親に感謝しなくていい

生まれて初めて、実母に何もしなかった母の日。
自分の夫と娘に祝ってもらって、良い一日を過ごしたその夜、テレビで野球を観ていて、不意打ちで耳に入ってきた言葉にグサッときてしまった。
「丈夫な身体に産んでくれた母に感謝しています」

そこ、感謝しなきゃダメかな…

障害や持病を持って産まれてきた人は、親を恨んでも当然なのかな。優れたルックスや運動神経を持って産まれてきたら、親に感謝しなければならないのかな。
その野球選手が、別にそんな意味で言ったんじゃないことはわかってる。
笑えるぐらい認知が歪んでいる、私の卑屈な思考回路。勝手に傷付いて、落ち込んで、面倒な奴だとまた自己嫌悪に陥る。

顔も身体もコンプレックスだらけだけど、とりあえず健康で、歳をとってありがたみを感じる体質もある。太りにくいこととか、白髪が生えないこととか。
でも、その「ありがたみ」は、遺伝子上の親に向いた感情ではない。
いや、こうして書いてみると、本当に面倒くさいな。そして律儀だ。私が感謝しようがしまいが、もはや彼らには何の関係もないじゃないか。

私は無神論者だけど、概念上の神様みたいな存在はふんわり感じている。
遺伝子上の親には、何の感謝もしない。
私の太りにくい体質よ、白髪が生えない髪質よ、神様的な何かに向けて「ありがとう」。

もう一ヶ月も経ち、消化できてきたので、メモとして。

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