株式投資で資産形成・心構え編14
2014年1月16日
資産形成のペース
個々の状況で必要な資産の額は違うので、目標額に至るまでの期間もまた違うのですが、これなら多くの人が達成できるであろう基準があります。それは、複利7.2%です。
7.2%はどういう数字かというと、10年間で資産が2倍になるペースです。これを年単位の複利換算にすると7.2%になるんです。
この数字の根拠は「72の法則」という計算式に因っています。
この法則は元本を2倍にするためのおおよその年数や金利を求めるためのもので、以下の式でわかります。
金利×年数=72
年数に10を入れると金利が7.2になりますね。あくまでもおおよそではありますが目安として便利です。
毎年7.2%を超えなければならないとしたら、難易度超S級になるのですが、買う時期を誤まらなければ10年で2倍はすごく簡単だと思います。
さて、簡単だとは言いましたが僕もまだ投資を始めて10年経っていないので証明することはできません。
ただそれだと話が進まないので、このペースは実現できると仮定してお話します。
まず、自分の投資可能額はいくらか。働けなくなるまであとどれくらい時間があるか。どういう人生をおくりたいかなど、資産形成の土台となる定量・定性的な情報を整理します。
すると、どのくらい資産形成をすれば良いのかが大雑把ではありますがわかってきます。
例えば、20歳の人が200万円の投資可能額があって、60歳で仕事を辞めてやりたいことしたいとします。
期間が40年ありますから倍の倍の倍の倍で16倍の3200万になりますね。
この額がライフプランにおいて目標となる額よりも多ければ、働く時間を少なくするとか頑張って早めに引退するとかやりたいことを増やすなどいろんな選択肢から自分の人生を選べます。イコールになるならばあとはやるべきことをしっかりやるだけですし、足りないならばこれから得る給与所得から少しずつ追加投資していこうとか、やりたいことからこれを減らそうとか、とにかく、自分が何をすべきかがみえてきます。
みえてくると、もう日経平均とか、他の投資信託とか個人投資家の成績は気にならなくなります。
自分の資産が自分の計画通りに増えていれば、他人に負けていても構わないですからね。
なぜか多くの人は、自分の投資したものが他が上がっているのにモタモタしていると、失敗したと焦り損切りして、青くみえる芝生を高値掴みしてしまいます。
なんでかを考えると、多分儲けたいという気持ちだけで、いつまでにいくらくらい儲ければ自分の人生が成功するのかまで考えていないのが最大の原因だと思います。足るを知る、というやつです。
30年で8倍になれば良いんだということがわかっていれば、もっとどっしりと投資ができます。
株式投資で資産形成をするならば、自分自身のペースをまずハッキリさせましょう。
自分はどういう人生をおくりたいのだろう。それにはどれくらいお金がかかるのだろう。今どれくらい資産があるのだろう。自分に残された時間はあとどれくらいだろう。
このへんをしっかり確認しなければ安定した長期投資はできません。
以下雑談なので読み流して下さい。
こういうことを一緒に考えてくれる人がいます。FP(ファイナンシャル・プランナー)と呼ばれる人たちですね。
ただし、個人個人FPにも個性があるでしょうから、一概には言えないですが、顧客のキャッシュフローを作るとき、多くのFPは投資資金の予想収益率を多分2~3%くらいにしているんじゃないかなーと思います。
間違ってもこの、複利7%とかで設定するFPはいないでしょう。
現状の社会保障を最大限利用するならそれでも良いかもしれません。
しかしこれから社会保障は、高い確率で現状よりも悪化します。乱暴な考えかもしれませんが、今後ライフプランを作成する場合、もう一旦、老後の年金は貰えないという基準で作ったほうが良いです。これが一番リスクが少ない気がします。
だって、そうしておけば実際年金が破綻しても対処できますし、抜本的対策とやらで制度が維持出来てれば年金とあわせてお金持ちですよw
そうなるとさあ大変。2%なんかじゃとても間に合いません。7%どころか、人によっては10%(約7年で倍)とか、15%(約5年で倍)とかで考えないといけないでしょうね。
2022年追記:
資産形成をする前提として、自分はどう生きたいか、を決める必要があります。
もう、断言しますが、これが決まっていないと、十中八九失敗します。
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