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2回の血液検査 【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・10

ようやく受け入れて下さったクリニックでの血液検査。

1回目・・まずは、献血の際にも行われているというスクリーニング検査(CLEIA法)。「陽性」と出た。

2回目・・数週間後もう少し詳しくわかるという(LIA法)という検査。
「陽性」と出た。

私がHTLV-1ウイルス感染者であることは確定か。いや確率高いだけ?
往生際が悪いのかもしれない。 まだ検査数値を疑ってもいる。

取り乱しはしなかったが、検査結果を聞きながら子どもたちの顔が浮かんできた。

そのお医者は私を励まそうと懸命に話してくれた。「発病するのは宝くじに当たるくらい難しんだよ。」「でも・・この歳まで生きてきたんだから 何があっても・・いいんじゃない?」「息子さんについては、その・・ゴムをやれば・・いいんじゃないかな・・。」 

矢継ぎ早に、一生懸命に何か言って慰めようとしている事は有難かった。
後ろに立っている看護師さんも気の毒そうに私を見つめている。とてもご心配かけているようで悪いような気持ちにもなってきた。それでも、話し続けるお医者の言葉に不安になりながら納得もできない。 宝くじの例えは嫌である。この歳まで生きてきたんだから・・というのは、私は今、死の宣告もされているのか? 性の話は、避妊具使用なら全てを解決できる問題とは思わない。HTLV-1について詳しくないと予め話して下さったのだから、ただただ、先生の懸命な優しいお気持ちは伝わるのである。だから心に感じた事を言えずに、ずっと飲み込んでいた。 診察室の椅子に座りぼーっとしながら、心の中で自問自答を繰り返していた。

これから行く大学病院のお医者も同じ言い方するんだろうか・・😢😢😢

ともかく、A病院a先生宛への紹介状を書いてもらった。

 
ずっと心が暗くなるのは嫌なので外では明るく振舞った。職場仲間は、私に会うと「元気が出る。」と言ってくれた。そんなことに私も励まされた。 小さな庭での土いじりや、家で映画を見まくったり、気になっていた本を読んだり、お散歩して何か発見するのはとても気が紛れた。 一方で急に、電池が切れたように気持ちが大きく沈むことがあり、どうしようもなくなり、一人でお酒飲みながら大声で泣いてしまう事も続いていた。 何やってんだろう‥私。 ノートに気持ちを書き出してもみた。「不安で先が見えない。どうして良いかわからない。」と「このままで死ねない。死ぬもんか!」と繰り返し言葉になった。心配性でせっかちな性格が嫌になる。


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