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嘉道
2023年8月14日 04:08
水村美苗という作家がいる。 私は『日本語が亡びるとき』で彼女を知った。 これは全体としては日本語論になると思う。だが、書き出しは小説のように始まる。アメリカのアイオワ大学が主催した、世界各国の作家や詩人を招いたプログラムに彼女が参加した体験談を皮切りに。ユーモアを交えて次々と読ませる。全くの他人である読み手を自分の世界にいざなう作家らしい腕の冴えを感じる。そこに彼女の言葉への考察が少しずつ加