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《2014年のことから周辺をふりかえる》

「Dance Fanfare Kyoto」を前年に引き続き必死でやっていた。とはいえ1年に1度のプロジェクトなので、他になにをやっていたかというと、KIKIKIKIKIKIを休止してたし、自作の短いソロや外部出演という形で、いろんな方々と作品を作ってきた。
2014年はなにをしていたんだろうか。年間の活動履歴からふりかえってみよう。

1月 「FOuR Dancers vol.13」振付・出演 (UrBANGUILD/京都)
2月 「RE/PLAY(dance edit)」企画・振付・出演 演出:多田淳之介(急な坂スタジオ ホール/ 横浜)
3月 「ダンスゼミ&ラボvol.2」ショーイング出演 ナビゲーター:ピチェ・クランチェン(京都芸術劇場Studio21)
5月 ヨーロッパ企画presents ハイタウン2014「コメディ実験室」 (元・立誠小学校/京都) 【自嘲コメディ】振付・演出              6月 「Dance Fanfare Kyoto 02」 (元・立誠小学校、UrBANGUILD/京都)プロデューサー
schatzkammer project「HOUSE 02」出演 振付:夏目美和子(アトリエ劇研/京都)
7月 【ヲどろン】振付・出演 「KYOTO DANCE CREATION vol.3」(アトリエ劇研/京都)
「FOuR Dancers vol.20」振付・出演 (UrBANGUILD/京都)
9月  NPO劇研プロデュース「ことばのはじまり」振付・出演 演出:ディディエ・ガラス(アトリエ劇研/京都、三重県文化会館、鹿野往来交流館童里夢/鳥取)                              9月 「FOuR Dancers+1」振付・出演  (UrBANGUILD/京都)
10月 【ヲどろン】振付・出演  Crackersboat presents「flat plat fesdes vol.3」(こまばアゴラ劇場/東京)
11月「錆からでた実」出演 演出:森下真樹×束芋 (京都芸術劇場・春秋座)
12月 「腹は膝までたれさがる」振付、出演:きたまり、白神ももこ 演出:筒井潤  (京都芸術センター・講堂)
「FOuR Dancers vol.27」振付、出演  (UrBANGUILD/京都)
「ヨーロッパ企画カウントダウンイベント」出演 (KBSホール・京都)

この年もいろんなことやってる。ダンスも演劇も、多国籍、他地域交流も、他ジャンルのコラボレーションも。なんだかんだでいろんな人に気にかけてもらえていた。
2月の【RE/PLAY(dance edit)】はTPAMの時期に、大雪の横浜で首都圏在住のダンサーと上演した。そしてこれがその後のアジアのダンサーとのコラボレーションが始まるきっかけになった。

5月ヨーロッパ企画のイベントは「コメディ作ってください」とオーダーされたので、私のソロダンス作品【女生徒】という客席から舞台に上がる際に1回は観客を笑わせるという構成の作品を、ヨーロッパ企画のメンバーの永野さんに踊ってもらった。自分のソロをこんな踊り方してくれるのかとおののいた。始終笑える永野さんの踊りに夢中になった。

6月の「Dance Fanfare Kyoto 02」はかなり悩んでプログラムを立てて、参加者も(アーティストも観客も)もっと言葉で対話することを考える場が必要なのではないかと思い、派手なプログラムを立てずに言葉をキーワードに企画をまとめて開催したら、ダンスイベント感が伝わらずに客足が遠のいてしまい、大赤字がでて謝罪に頭が痛い日々だった。

7月と10月に上演した20分くらいのソロダンス【ヲどろン】は踊る論理とは何か、と考えたことを略して可愛い感じの題名をつけた。構成はアクシデントを舞台上で振りとして再現し、ダンスと踊りの違いはなにか?を語り、踊りを披露する。ダンスをテーマにダンスを作る。ダンスをメタファーとして露骨に扱うのはいやらしいと思いながら、自分はダンスに自問していますとひけらかす態度で上演した。コミカルでシリアスで伝わりやすいいい作品だった。でもダンスの問題意識を舞台上で発話するわかりやすさは、自分自身にしこりを残した。言葉で説明できることをダンスで見せる必要があるのかと疑った。

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 7月 【ヲどろン】「KYOTO DANCE CREATION vol.3」(アトリエ劇研/京都)撮影:清水俊洋

9月 【ことばのはじまり】は役者・音楽家・ダンサーの出演者でフランス人演出家の作品を一緒に作った。この公演も紆余曲折あったことが断片的に記憶してるが定かではない。ただ、ちゃんと自立したアーティストと共に作品を作ることの楽さというのは実感したし、なんだか演出家が始終笑顔で褒めるばかりだし、そんな笑顔につられる日々の中、現場の関係性の作り方について参考になることが多かったように思う。

あと1月、7月、9月、12月と年4回もUrBANGUILDで踊っていた。UrBANGUILDが企画している4組のダンサーが出演する「FOuR Dancers 」というダンスイベントが、2014年を境に開催回数が増えている影響もあって、毎回違うことに取り組んで、大いに実験を繰り返した。

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2014年の出演舞台写真が見つけだせなかったので、劇団「悪い芝居」の事務所猫"しゃもり"子猫時代の写真。たまらん。

そして6月京都のダンスユニットschatzkammer の【HOUSE 02】、11月【錆からでた実】演出:森下真樹×束芋、12月 【腹は膝までたれさがる】演出:筒井潤で きたまりと白神ももこのデュオ、ダンスと他ジャンル、他地域のコラボレーションの現場が続いた。
どれも全然違う作品だけど、ダンス作品だった。どの作品もユニゾンのシーンがあり、ユニゾンが大の苦手な私を追い詰める稽古だった。
振付家としてダンサーにユニゾンを振り付ける機会は多々経験しながらも、踊るのは苦手なのだ。ダンスのユニゾンってなんで必要なのか?効果的だからだ。それはわかっている。バラバラの個々の身体が一体化する、一体化したものが分解される。とても効率的でダイレクトな表現効果を狙える。空間が引き締まるし、情報量が一本化されながらも強化される。なぜこのシーンでユニゾンが必要なのかは置いといて、ユニゾンは練習して心身をコントロールしたらできるようになるということをダンサーとして理解した。
ちゃんとダンサーになろう。「ダンサーというよりは振付家なんで」などと言わずに、もっともっと稽古しないといけないと心した。

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2014年の出演舞台写真が見つけだせなかったので、京都市動物園のゴリラの写真。あこがれ。

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