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目標を共有する

前回のノートにも記載したが、今夏、男3人で富士登山に挑戦した。昼間にサッカーの試合をこなし、十分な睡眠も取れていないまま、体調万全とは言いがたい状態でスタートした。頂上に近づくにつれ、疲労はますます大きくなり、高山病にもかかるなど生きて帰れるのかさえ不安になるくらいだった。そんなギリギリの状態の中、僕の心を支えてくれたのは、頂上を目指し、共に登った仲間、さらに全く別で訪れていた登山者の方たちの声だった。仲間同士で、「もう少し頑張ろう」と声を掛け合い、すれ違う登山者の方と「お互い頑張りましょうね」と声を掛け合った。下山する方からは、「今は辛いと思うけど、頂上は絶景だから頑張って!」と声をかけていただいた。この何気ない言葉のキャッチボールが、僕に驚くほど大きなパワーを与えてくれた。どんなに辛い状況でもその瞬間だけは自然と笑顔になれた。

勝手に生まれる仲間意識

男3人で登り始めたはずが、気づけば周りが皆仲間のようになっていた。初めて会った人ではないかのように、繋がっている感覚がした。それは、登山者全員に共通して、「登頂する」という同じ目標があったから。同じ目標を持つ人同士の励まし合いだからこそ、その言葉にはパワーがあった。同じ時に同じ経験をし、お互いの苦しみやきつさを分かってあげることができたから、心の底からエールを送ることができた。自分の登頂とともにその人の登頂を願うことができた。

同じ目標を持つことの重要性とその難しさ

上記のように、同じ目標を持つことで、人は大きなパワーを発揮することができる。目標を共有するからこそ、同じ課題が見え、相手の気持ちを理解することが出来る。さらに、努力のベクトルを合わせることが出来、組織の力を最大化することが可能になる。だからこそ、組織としても皆が目指せる目標を設定し、共有することが非常に大切。しかし、富士登山のように、自然に目標が設定されることは少ない。1人1人と向き合い、どこを目指すのか、なぜそれに取り組むのかなど、擦り合わせていかなくてはならない。絶対にここを妥協点にしてはいけない。目標設定にじっくりと時間をかけ、全員が本気で目指せる目標を設定することが組織の力を最大化するための最重要事項であるといえる。

そして、目標に向かって本気で取り組むことで、人間性が育まれ、組織に文化が生まれる。学生スポーツを例にとると、文化が生まれた学校は、今年はたまたま強かったではなく、毎年強い学校になる。それこそが、伝統校が強い理由。学校自体に文化があり、そこに人が集まるから、強い組織であり続ける。

これは、個人にも同じ事がいえる。目標を設定し、本気で目標達成を目指すことで、課題解決に必要なことが習慣化され、やがて自分の中で文化となる。そうなれば、外的要因に左右されず、常に強い自分であり続ける事ができる。

今一度、自分の目標を再確認し、常に目標を意識して行動できるようにしよう。

よしっ!今日も自分の目標に向かって、少しでも近づけるよう頑張ろう。

蟻の一歩でも良い、今日より成長した自分になるために!

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