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令和4年8月の朝礼

 全国の地方公務員のみなさん、おはようございます。今日から8月、連日猛暑を通り越して酷暑が続きますが、体調管理に気をつけてください。また、台風5号に続いて昨日は那覇市北方で台風6号が発生しましたが、日本近海の海水温が上昇していることから、日本付近で突然台風が発生する確率も上がってきました。今年は梅雨が短いとされましたが、その一方でスーパー台風に対する備えも今から取り組んでおいてください。

 また、先月は参議院議員通常選挙が執行され、選挙管理から投開票事務に多くの職員のみなさんが従事されたことと思います。わが国の民主制度は地方公務員のみなさんが支えていると言っても過言ではありません。改めて感謝を申し上げます。

 その参議院議員選挙の投票日直前であった先月8日、安倍晋三元総理が男に射殺されました。選挙の応援演説中の凶行という民主制度を否定する行為は決して許されることではありません。弔い合戦ともなった結果、自民党は単独過半数を獲得する勝利を収めましたが、その後、事件の捜査から旧統一教会と政界との関係が掘り起こされ、家庭を破壊するまで寄附を強要する教団の実態が暴露されるにつれ、選挙の最中には事件が民主主義への挑戦だと盛り上がったマスコミや世論も一斉に退いてしまうこととなりました。

 安倍元総理の葬儀についても、昨日の共同通信の世論調査で国葬に反対が53%となり、岸田内閣の支持率が一気に12ポイントも下落する大きな衝撃となっています。改憲勢力が3分の2を上回りましたが政治状況は流動的であり、公務員のみなさんには憲法順守義務があることを忘れないようにしてください。

 この選挙の大きな争点のひとつは、物価高対策や賃上げなどの経済政策でした。ロシアによるウクライナ侵攻や長引く円安、産油国の戦略などにより、食料やエネルギーの価格が高騰しています。政府も先月29日に新型コロナウイルス感染症対策と合わせて、予備費から2571億円を支出して節電ポイントや肥料支援金などに充てると閣議決定しましたが、本来であれば自治体においても手元の資金の余裕度に合わせて経済対策を打つところです。ただし、先月18日には34自治体で地方創生臨時交付金の使途が結婚・婚活事業など44件が本来目的と異なる使い方をされていたと共同通信が公表しました。厳しい財政状況のなかではありますが、住民生活を防衛するための上手な財政運営を期待します。

 ところで、新型コロナのBA.5については急拡大を続け、保健所業務を中心に自治体現場を逼迫させています。コロナ現場への職員手当の結果、他の事業が停滞しているという状況もあり、政府の経済対策が簡単に浸透するかどうかも難しいところにあります。新型コロナとの対峙は2年半も続いており、政府においては医療現場が崩壊しないようにしながら経済対策を続けなければならないコロナ対策で、しっかりとした方針を打ち立てる必要があるでしょう。

 夏アニメでは「異世界薬局」というラノベ原作のアニメが放映されています。研究で過労死した薬学准教授が異世界の宮廷薬師の次男に転生するという物語ですが、主人公のファルマは、医学が未発達な世界で転生前に持っていた薬学知識を活用して転生後に獲得した神術や診眼などのチート能力で新しい薬剤を合成していきます。皇帝の白死病を治療したことで勅許された「異世界薬局」がその舞台となっています。現実社会でも早く新型コロナの特効薬が開発量産され、インフルエンザのように季節性の風邪として封じ込められる日が来ることをみなさんと願いながら、今月の朝礼を終わります。

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