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これからも何度だって音楽に生かされたい

かっこいい音楽に触れると、私はたいてい泣く。


音楽を聴いて「私生きてるな」と思うことがこれまでにたくさんあった。

聴くだけで「よし、明日からも頑張ろう」って、すぐに前向きになんてなれないよ。

否定も肯定もせずただそこで鳴っている音を浴びて、ぼろぼろに泣く。
すっきりするどころかより深く思考の闇に潜っていったこともあるし、
ああそういえばお腹が空いているかもしれない、そう思ってアイスを取りに行ったこともある。

そういう小さな「動く力」みたいなものを、私は音楽から何度も得て、何度も生かされてきた。


どこの歌詞が良かったとか一部分の話ではなく、音のかたまりを全身で受け止めているみたいな感覚がある。「浴びる」という言葉が近い。「触れる」もちょっと近い。触れた指先から、全身に流れてくるような。

だからあのときどうしてぼろぼろに泣いたのか、理由を聞かれても答えられないのだ。


狙って作れないものだと思う。
「これを聴いた誰かがぼろぼろ泣けるように」と作る人なんて誰もいないじゃない。そういうのはきっとすぐにバレる。

人が自分の魂をこめて作り出したものだけが、人の心を震わせるんだろうな。


私はこれからも何度だって、音楽に生かされようと思う。

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