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今年いちばんの創作、花壇の作り替えのこと

この記事はnoteのみんな Advent Calendar 2023 4日目の記事です。

3年ぶりに会社のアドベントカレンダーに参加してみることにした。インサイダーやその他配慮に欠けない限り、ネタは(ほぼ)自由。自由と言われると逆に考えあぐねてしまうところではあるが、僕はそのあたりの空気を読むのが正直あまり得意ではない。現に以前日記をアドベントカレンダーに出してしまったことがある。それを活かして(?)、今回も好きなことを書こうと思う。

今回は、個人的に今年一番の創作だった花壇の作り替えと、それをやってみたことで得られた雑感について書こうと思う。


花壇の作り替え?

要するに、この花壇を

こうした。

*****

3年前に買った戸建ての玄関横に、ちょっとした花壇が設けられている。この花壇はおそらく地域の緑地計画の帳尻合わせのために設けられたもので、ハウスメーカーの緑色つけときゃいいんだろという念が伝わってくるような、ややとってつけたような代物だった。そんな花壇なので、あまり熱心に世話をしてこなかった。

この背の高い植物はなんと雑草。誰なんよ

しかし、せっかく花壇があるのだからなんか食べられるものでも育てたいねとなり、一念発起して花壇を作り替えることにした。業者に頼むと安くない金額がかかるし、これはやったことのない世界に足を踏み込める絶好のチャンスなのではと思って自分でやってみることにした。

幸運にも開墾・土壌改良・作物の植付け・育成・収穫という一通りのフェーズを経験できたが、ぶっちぎりで大変だったのは開墾だった。既にある花壇を開墾するというのも変な話だが、この花壇は掘れば掘るほど石や産廃が出てくるカオスだったのでどうしても必要だったのだ。とにかくしんどい作業だった。今思えば、やり始めたのが酷暑の7月だったのもタイミングが悪かった。

それでも、紆余

曲折を

経て、

なんとか土壌改良の準備段階にこぎつけた。

そして土の中の害虫を除去する薬剤を撒き、

腐葉土と培養土を混ぜ込んで土壌を作り、

最後に肥料を撒いて、土壌改良を完了させた。開墾から3週間ほぼ毎日作業をして、ようやく植付けができた時はさすがに達成感があった。久しく感じていなかった、Lv.1からLv2になったような感覚に少し震えた記憶がある。

何を植えたの?

最初に植えたのは、ミニトマト、バジル、マリーゴールド、オクラ、そしてラブベリーというティーン女子向け雑誌のような名前のイチゴの苗だった。

このうち、ミニトマトは花は咲くものの全く実がつかず夏を終え、バジルは秒で虫に喰われて撤退していった。ミニトマトとバジルの相乗効果を狙うポタジエ的な思想で組み合わせてみたが、こうも上手くいかないと逆に少し楽しい。

今夏のエースはオクラだった。植え付けの時には想像できないほど茎が太くなり、葉も大きく鬱蒼と生長し、9月になると安定して実をつけてくれるようになった。ピーク時には1日4,5本を食卓に運んでくれ、我が家の大事なムチン(栄養素)の供給源となってくれた。

これが


こうなった。どーん!

ちなみにオクラの実ってどういう風に成るかご存知でしたか?僕は初めて知りました。娘にも実際に目で見てもらい、活きた食育ができたのは思わぬ収穫だった。(野菜だけに)

かわいい

そんなエースも10月末にはお役御免となり、花壇から撤退した。最敬礼と共に、太く大きくなった株を引っこ抜いた。来年も絶対植えよう。

おつかれさま!

ちなみにラブベリーは花壇のすみっこの方で超マイペースに、月に一度くらい思い出したように実をつけ、今も元気に過ごしている。

農作業を趣味としてやってみて、感じたこと

この記事は無理矢理に分類するとおそらく「やってみた」に該当する話なのだけど、「やってみた」でいちばん重要なのはそのコト自体の結果ではなく、やってみたことで得られる認識のアップデートだと思う。実際、僕も農作業を一定期間やったことで色々なことを感じ、考えるようになった。

まず開墾の時点で思ったのは、やはりプロの農家ってすげー!という点だ。いままでしれっと通り過ぎていた近所の畑の土が、それはそれはフカフカで黒々としているのに気づいてしまい、これほどの土にするまでにはきっと眠れない夜もあったろう…と勝手な思いを馳せてしまう。

また、害虫除去であったり、安定して一定量を収穫できるようにする植付けのテクニックだったり、作物に応じたケアの方法だったり、それらの歴史的な経緯であったりと、掘れば掘るほど農業というのが人類の叡智の結晶であることがわかる。スーパーに並んでいる野菜が気の遠くなるような技術の成果であることに、知識だけではなく肉体でも思いしれたのはとても良かったことだと思う。

農作業を通じて内面に目を向けてみると「まだ俺、なんでも新しいことできるんじゃん」というこれまた弩級にポジティブな感想が得られた。今年僕は、自分で耕した場所から食べ物を収穫したのだ。技術で大いにお膳立てされているとはいえ、普段からしたらかなりプリミティヴな体験なので、思わずなんだってできる!と元気になってしまう。いろいろ端折るが、今年の個人的な目標は「元気を取り戻す」だったので、農作業を通じて目標が達成されてしまったのも嬉しい。

去年の弊社のアドベントカレンダーで、CDOの宇野さんがどんどん「Lv.1」に挑戦しようぜ!という話を書いていた。Lv.1で知識が怒涛のように流れ込んでくる感覚はいつだって新鮮だ。Lv.1からLv.2になった時の達成感というか、自己肯定感のブーストもなかなか凄い。ここは宇野さんの主張に乗っかって、みんなもどんどん新しいことやってみませんか?と1年越しに呼応してみる。

僕の農作業は正直改善の余地がいろいろあると思う。土壌の酸度管理はほとんどしていないし、肥料のやり方にも工夫が必要だろう。トマトの実がならなかったのはおそらく受粉に問題があったからだし、バジルがなんの虫にやられたのかはまだよくわかってない。

でもそれらに一つ一つ取り組んで、よりよい実を収穫できたらもっと楽しいだろうなと思う。今年、思い切って新しい世界に飛び込んで良かった。

おしまい!


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