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リアクションを感じたい

映画を見に行きました。

隣に小学生6~3年ぐらいの姉妹が2人座っていた。アニメ映画だったけれど、主人公は高校生で対象年齢はそこまで低くはなさそうだったから、よそんちの子ながら大丈夫かな~という心配はあったのだけれど、お行儀よく最後まで黙って見ていた。コメディ的なシーンでは少し笑い声を漏らし、クライマックスのハートウォーミングなシーンでは涙を拭うようなしぐさをしていた。

そういえば、初めて”映画を見て泣く”という経験をしたのっていつかな。全然心当たりがない。涙を流すほど物語に感情移入できるようになる、もしくは複雑なストーリーを理解できるようになる、というところまで成長する必要があるのはともかく、そもそもそういう泣ける場面のある映画を見るというの自体、そこそこの年齢にならないとしないわけで。ハリーポッターみたいなのはちょっと泣くのとは違うじゃん。千と千尋とかも泣けるほどの機微は理解できなかった気がするな。あ~、ミュウツーの逆襲とかかもしれん。これは有力な説かも。

ピクサー映画や特撮の劇場版なんかが好きなので、「子供のいる映画館」の経験がそこそこある。わりと嫌いじゃない。ギャグシーンでは笑い声がちょっぴりあったほうが楽しい気持ちになれるし、ヒーローのかっこよさに思わずあげてしまった歓声も、ヒーローの実在性を感じて嬉しい。

逆に、それがなかったせいで苦しい思いをしたこともある。

大学生のころ、「ロボジー」という映画を見に行った。



「2足歩行ロボット作りを無茶振りされた3人組が、おじいさんにロボットのフリをさせることで急場を凌ごうとする」というところから始まるコメディ映画だ。

当時、受験生だった弟が受験の翌日、「絶対落ちたわ……」というテンションだったので気分転換に連れ出したのだ。2人で映画館に行ったら、シネコンのでかいホールに、我々と、あとおじさんとおばさん2人(それもそれぞれ1人で来てた)の計4人しかいなかった。

ロボジーはコメディ映画だ。「ウォーターボーイズ」の矢口史晴監督作品である。全体的にいくつもの大小様々な笑える描写が散りばめられている。

開始早々に、「コードがついたロボットが窓から落ち、直後にコードでつながっていた機材も全部一緒にぶっとんで落ちていく」という、文字で書いてもあんまり伝わらないめちゃくちゃオモロシーンがある。

姉弟2人だけだったなら遠慮なく声を上げて笑っていただろう。でも、そのときは知らんおじさんとおばさんがいたのだ。席が離れているせいもあり、笑い声はクスリとも聞こえない。なんとなくはばかられて、2人で声を抑えて痙攣しながら見ていた。腹筋がめちゃくちゃ疲れて死にそうになった。

やっぱり映画館で映画を見ることの良さって、何らかの雰囲気みたいなものが大勢の他人に伝播していくのを感じられるところだよなぁと思う。応援上映とかまでいくとちょっとニュアンスが違うけれど、「雰囲気」を醸し出すぐらいのリアクションはあると嬉しいよなぁと思う。腹筋耐久レースロボジーもそれなりに思い出になったけれども。

今日はここまで。ありがとうございました。

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