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ハムスター革新

外からにゃうにゃうと野良猫の声がする。

犬も猫も飼っていたことがないので、そのぐらいのサイズ感の生物が居住空間を自由にうろうろしているという経験がない。飼っている親戚もいない。せいぜい友達の家に遊びに行ったときぐらいだ。

ハムスターは飼っていたことがある。小学生の頃で、父親が職場の人からもらってきたのだったと思う。ゴールデンハムスター、中でもいわゆるキンクマと呼ばれている種類だった。柄の無いうすオレンジ色の女の子。夜中に回し車をがらぱんがらぱん回してにぎやかだった。基本的にケージの中にいるので、犬や猫とはやっぱり感覚が違う気がする。

思い返してみて気が付いたのだが、飼っていたのが20年近く前なので、彼女の写真が全然残っていない。ないわけじゃないけど、すぐ取り出して見られるような場所にはない。

今飼っていたら、スマホでバシバシに写真を撮っていただろう。えさを袋に入れているところを見てはシャッターを切り、ケージでうんていをしているところを見つけてはシャッターを切っただろう。そのほか別にどうでもいいところでも写真を撮っただろう。

技術革新だなぁ、と思う。昔はカメラって、運動会のときに戸棚から出してくるものだったよね。

Twitterに流れてくるかわいいハムスターちゃんの写真を見ながら、写真に残らなかったかつてのハムスターたちのことを思う。君も令和を生きていたなら、きっと私たち家族以外の人々にも愛でられていたことでしょう。


今日はここまで。ありがとうございました。

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