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しめじのしつ

しめじがうまい気がする。

きのこは全般好きなのだが、しめじはそこまでではなかった。しいたけやまいたけやエリンギ、なめこなんかが好きだ。一番おいしいのはスギヒラタケだった気もするのだけれどあいつはもう毒キノコ分類だからな……

しめじはそんなに好きではなかった。なんとなく、いやなえぐみがある気がしていた。別に嫌いな食べ物というほどではないけれど、マイタケの料理としめじの料理があったら迷わずマイタケを選ぶ。

今日、昼ごはんに店に入ったら、日替わりランチがしめじとツナのパスタだった。しめじか……と思って頼んだけれど、おいしかった。そして思い返したけれど、ここしばらくの間に食べたしめじは皆おいしかったような気がする。

これが大人になったということかもしれない。私はしめじと分かりあったのだ。

または、今までしめじをレストランで選ばなかったために、家庭のあんまりよろしくない調理法で調理したしめじを食べていたのかもしれない。そんな仮説も立てられる。

もうひとつの説は、本当にしめじ自体の味が変わったということ。最近の人参はえぐみが無くなったとか、最近の果物は甘くなった、とかよく聞く。そんな感じで、商品化されるしめじ自体が本当においしくなっていたという可能性もある。

この、同じ名前で呼んで同じ評価をしている物の質が実際はいつの間にか少しずつ変わっているということ。しめじがおいしいのは歓迎だけど、そういうのちょっとこわいかもしれないな、とも思う。


今日はここまで。ありがとうございました。


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