限界を超える
パジャマを着たら、布が破けていた。
ひっかけたとか挟んだとかそういうタイミングがあったわけでなく、単純に布が劣化しオワリを迎えていた。びっくりした。
よく思い返してみたら、たぶんこれは私が中学校の修学旅行のタイミングで買った寝間着だ。物持ちがいいとかいう次元じゃなくない?それ劣化もしますわ。
以前、バスに乗り込んだら、お母さんと1歳ぐらいの男の子が座っていた。男の子は白と赤の糸の束を握りしめていた。何だ??と思ってよく見たら、その手にあるのは本当は糸束ではなく、タオルだった。いや、タオルだったもの、と言うのが正しい。
安心毛布的に持っていたら、経年劣化で糸束になってしまったのだろうか。糸束になっても持っていたいんだな…とほっこりした気持ちになった。同時に、布は行くところまで行くとこうなるのか…とも思った。
このパジャマも私に買われたときは10年以上着られることになるとは思っていなかったであろう。限界まで着る、というのはこういうことだ。今までありがとう……
と思いつつ、今もそのまま破れたのを着ている。誰も見ないしいいかなって……
こうして捨てるチャンスを逃し続けるのだろう。いつか糸束になるやもしれん。
今日はここまで。ありがとうございました。
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