三条天皇
三条天皇(さんじょうてんのう、976年 - 1017年)は、日本の第67代天皇で、在位は1011年から1016年までです。彼は一条天皇の異母兄弟で、円融天皇の第二皇子です。母は藤原兼家の娘、藤原超子(ふじわらのちょうし)です。三条天皇は即位当初から、視力の衰えや体調の悪さに悩まされていましたが、彼の即位には藤原道長が深く関与していました。
三条天皇の治世は、摂関政治の影響を受けつつも、独自の政治的姿勢を示そうとした時期でした。特に彼は、藤原道長の政治的な影響力に対して抵抗を見せ、自らの政治を行おうとしたことで知られています。しかし、道長は娘の藤原娍子(ふじわらのしょうし)を皇后として三条天皇に嫁がせることで影響力を維持しようとしました。このような緊張関係が続く中、次第に道長の圧力に屈せざるを得なくなっていきました。
1016年、三条天皇は体調の悪化と、道長の強い圧力により、息子の後一条天皇に譲位しました。彼は退位後、出家して仏門に入り、翌年の1017年に41歳で亡くなりました。
三条天皇の治世は、わずか5年と短期間でしたが、藤原道長の絶大な権力に対抗しようとした最後の天皇の一人として、後世に記憶されています。