温度差に注意

本格的な冬も間近。これからの時期、特に気をつけたいのが、部屋の温度差によって血圧が乱高下してしまう「ヒートショック」です。入浴の場合、寒い脱衣所で服を脱ぎ、浴室に入る時点で血圧が上昇、熱いお湯に浸かるとさらに上がります。ところが、全身の血流状態がよくなると、今度は逆に血圧が低下します。短時間に血圧が上下する、このジェットコースターのような変動が心臓や血管に負担をかけます。体に悪影響を及ぼすことになります。まずは、脱衣所を暖める工夫をします。お湯は41℃以下に。寒いからといきなり湯舟につかるのではなく、手足の先からかけ湯をして徐々に体を慣らしてから入浴しましょう。

夜中にトイレに行く、空気が冷え切った朝方に散歩に出かけるなど日常生活にもリスクが潜んでいます。冷たい廊下を歩くときは、靴下をはいたり、スリッパを使いましょう。外に出る前は外気との温度差に体を慣らすため足踏みをしたり準備運動をします。

炊事、洗濯、掃除などの水仕事も血圧を上昇させる要因になります。温水で洗う、ゴム手袋を使うといった対策も効果的です。寒さで血圧が高くなりやすいこの季節、ヒートショック予防のポイントは、なるべく温度差をなくす心がけをすること。血圧を激しく上下させないような、穏やかな毎日を過ごしましょう。