わたしのリラックス術 vol 7
音楽の聴き方が、確実に変わった。
ネット上の4000万曲は、自分の好みまで変える勢いだ。
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45回転/minのEP(通称ドーナツ盤)と33回転/minのLP、FEN(旧 極東放送 現 AFN)、オープンリールのテープレコーダで聴いていた音楽を、つい昨日のことのように思い出す。
中学生の習いたて英語で、リピートの効かないFEN(Far East Network、極東放送網)から、カッコいいと思った曲名を聞きだしてメモを録る。
貯めた小遣いを持って、レコード店でメモを見ながら、お気に入りの曲を探す。
ポータブルプレーヤーの小さなスピーカーの前にマイクを置き、テープレコーダで録音をして繰り返し聴く。
当時の自分の音楽事情は、このようなものだった。
それだけに、目あての曲を手に入れたときの高揚感、達成感は、この上なく大きなものだった。
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今、自分が気持ちがよいと感じる音楽は、ネット上にある。お気に入は、Spotify。
30分に1度入るコマーシャルも含めて、無料で音楽を楽しんでいる。
レコード店(CDショップか…笑)からは、足が遠のいて久しい。
Spotify のポータル画面には、「最近再生した曲」「最近のお気に入り」「あなただけのプレイリスト」から、「元気がてる」とか「ハッピー」とか、いかにもあなただけのリストですよ!と言わんばかりに、自分らしい好みの曲をAIがチョイスして提供してくれる。
以前であったら、絶対に聴くことのなかったであろう曲や、手にすることのなかったであろう曲まで、提供してくれる。
まるで、自分の興味や趣味まで開拓されている気分だ。新たな自分発見や自己分析にまで至る勢いだ。
いいなぁ〜今の若い子たちは、こんなに自由に音楽と関わることができたり、音楽を通してコミュニケイトできたり…と、時に羨望の眼差しで、通勤時の若い子たちを観ることもある。
いやいや、羨ましいだけではないだろう。自分の子どもの頃の貧相な音楽事情も、なかなかどうして、今思えば楽しいものだった。
圧倒的な量で、ネットには敵わないものの、音楽に身体ごと浸るという意味では、今に勝るとも劣らないものがあるのではないか、と思う。
その貧相な音楽事情のうえで、知り合ったたくさんの人から、今の自分ができているとも言えるからだ。
久しぶりに、自分の脚で好みの曲を探しに行こうと思った。
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