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コロナでヤンゴンの不動産価格が暴落!?

2011年の改革開放政策の開始以来、ミャンマーの最大都市ヤンゴンの不動産価格は、この国の一人当たりGDPなどの指標と比較すると、異常とでも言える高値で推移してきましたが、新型コロナの影響によって大きな影響がで始めています。参考までに、私が関わった実際の家賃交渉と値下げの話を3つご紹介します。(2020年11月時点)

ケース①:日本語学校の教室の更新

運営する介護に特化した日本語学校(Dream Job KAIGO Academy)は、東京でいう渋谷のような若者が飲みに集まるサンチャウン地区の中心にあります。小さいながらも築3年の8階建で、その内4フロアを借りています。

元々新築物件で4フロア借り切るということで、通常よりも多少安く入居していたのですが、今回の更新ではさらに大幅な家賃減額交渉に成功しました。具体的には、28%オフになりました。その他の条件は一切変わっておらず、ミャンマーでは1年契約が一般的ですが、半年契約という有利な条件です。

ケース②:オフィスの更新

共同創業したこども向けSTEAM(主にプログラミング)教育会社のオフィス兼教室として、他のIT企業とシェアしていた物件です。何とこの物件の大家さんは、46%というとんでもない値引き要求を受け入れました。こちらとしては引き払う覚悟でいたのですが、そこまで値引きしてくれるなら残ろう、ということになりました。

ケース③:自宅のローカル・コンドミニアムの更新

外国人が住みやすいある程度整ったコンドミニアムは、需要過多で高騰していた時期を過ぎ、最近は新しい物件のオープンも相次いで価格は下落傾向にありました。よってコロナのみの影響ではないのですが、半年ごとの更新の度に交渉をし、この1年で約30%の値下げとなりました。この傾向はさらに続くと思われます。

まとめ

タイやベトナムなどの周辺国と比較しても、ここ数年は下落傾向だったとしても異常に高値だったヤンゴンのオフィスやコンドミニアムの賃貸価格が、コロナをきっかけに一気に値崩れを起こしていると言えます。これまでは不動産によって一気にリッチになった層が相当数いますので、賃貸価格の下落によって資金繰りが悪化すると、売買価格の下落にも繋がってくるだろうと想像できます。この辺りは詳しくないのですが、少し長い目でみると、新型コロナをきっかけに、ミャンマーの物価に対する適性な不動産価格に収斂しつつあるのではと思っています。

2015年の進出当時から高騰する不動産価格に泣かされてきた私にとっては、ミャンマーでのビジネス環境は改善された、と言うこともできるかもしれません。

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