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クロはどんな猫なんだろう-猫と暮らして(12)

クロの特徴って?

2016年からクロと過ごすようになり、今年(2023年)で7年目となる。
クロは8歳となり、中年真っ盛りだ。

そういえば、クロはどんな猫なのだろうと、ふと考えた。
当たり前のように同居していると、彼の特徴を感じないまま、あるいは特徴を猫一般の性質と思いながら生きてしまう。

改めて、クロの特徴をまとめたいと思う。思いついたままの文章なので、箇条書きのようになってしまった。悪しからず。

クロは、どの家の猫もそうかもしれないが、クロとだけ呼ばれず、様々な呼び名でその都度の気分で呼ばれる。
「クロちゃん」「クロクロちゃん」「クロぼう」「クーロ」と呼ばれている。「ちゃんくろ」なんて言うときもある。

ビニールが大好きで、油断するとコンビニ袋の取っ手の部分を食べてしまう。だから、ビニール袋を外に出せないので、棚にきちんと保管しなければいけない。(おかげでうちはきれいになった)
固くて噛みきれないようなビニールを時々舐めさせてあげている。ちょっとしたストレス発散になっていればいいのだが。

ごはんが好き。新作の餌を買ってくると、シロよりも先に飛んでくる。開けてすぐの新鮮なフードは香りがよいのだろう、いつも以上に食べる。
餌にかつおぶしをかけてあげると、すぐにかつおぶしを平らげてしまい、「もっとないの?」という顔でこちらを覗きこむ。尿の結晶が気になるのでほどほどで止めるが、あの顔で見られると、ついついおかわりを渡してしまう。
ドライよりもウェットフードの方が好き。チュールはもちろん、ほとんどのウェットフードが好みのようだ。
汁気の多い餌の場合、先に汁を舐め尽くして、残った固形部を食べるのが、クロちゃん流だ。
猫用のボイルドカツオもウェット気味なので、好き。カツオを食べるときは食べこぼしが散らばるので新聞を敷くのだが、別の理由で新聞を敷くと「カツオもらえる!」と思ったクロが、新聞の上に乗ってきて、希望に溢れた顔でこちらを見てくる。その予定は無いのだが、仕方なくカツオを渡すこともある。
シロは新作のウエットフードが出ると、すぐに飛びつかない。必ずクロが「味見役」になって先に食べる。その後、シロが食べ出す。好奇心のクロちゃんなのだ。
人間のご飯は基本食べないのだが、焼き魚のときは文字通り目の色を変えて、魚を狙う。魚に鼻が触れるか触れないかまで近づき、そーと食べようとする。魚についた塩分は猫の健康に悪いので、人の魚はあげないのだが、しつこいときは、少し水で洗った魚をあげる。
魚好きのクロだが、例外がある。それは吉野家の牛丼。なぜかこれだけは、しつこいくらい狙ってきた。理由はわからないが、クロの琴線に触れる魅力があるのだろう。不思議である。
あとは、人間の牛乳を目を離した隙にペロペロと飲んでいたこともある。喉が渇いていたのかな。例外中の例外で、数回しか見たことがない。

日向ぼっこが好き。黒い毛は陽の光をよく吸収する。夏はやりすぎて熱々になってて、体が溶けたようにぺたんと床にくっついている。ひとしきり熱くなったら、お水をよく飲んでいる。サウナにはまったおじさんみたい。

夏は氷入りのお水が大好き。カランカランと音を立てて水を飲む姿は我が家の夏の風物詩だ。
お水は手で飲むときもある。まるで人間のようで、これまた可愛らしい。

黒猫だけど、肩や胸毛がちょっと白毛後ろ足の間のお股も白毛。もし迷子になったら、この白毛を手がかりにしないと! といつも思っている。

お膝に乗ってくれる。乗る前は遠慮気味にモジモジしたり顔を覗き込んだりする。いつでも乗ってきていいのに。遠慮のクロちゃんだ。

爪切りが嫌い。穏やかな性格のクロが時々、シャーと威嚇するときがある。ごめんねと思いながら恐る恐る切る。

抱っこを嫌がる。だから、数えるほどしか持ち上げたことがない。抱っこできても数秒で飛び降りてどこかに行く。これは少し寂しい。けれども、彼の性格なので仕方ないし、無理強いはしたくない。

お気に入りの場所がある。キャットウォークの上によくいる。文字通り高みの見物をしている。窓の外をずっと眺めるのも好きだ。その姿がたまらなく愛おしい。

ルンバの箱によく寝ている。彼の「定宿」だ。箱の先にあごをのせて、顔だけはみ出てて。まるで黒いおまんじゅうみたい。こちらが手を伸ばすと、指先をくんくんかいでくる。

クロさん、苦しくないの?

時々シロに追いかけられることがある。シロは面白いのかもしれないが、度を越すことがしばしばある。あたしがシロを叱るのだが、クロは、シロを心配してシロのところに行ってあげる。二人で舐め合いっこが始まったりもする。平和な優しい性格で、そんなクロを見て、シロを叱ることを飼い主は反省する。いかんいかん。

猫だから遊ぶことが好き。特に一緒に住んでからの1-2年は、疲れてバタンと倒れるまで遊んでいた。
特にレーザービームで遊ぶのが好き。疲れて倒れるのは、ビームを追いかけて、階段を何往復も上り下りしたときだ。興奮して目を輝いていた。そんな顔を見ると、ついつい何度も遊んであげたくなる。

優しいクロだが、なぜかカラスをじっと睨みつけることがあった。
聞くところによると、シロとクロはカラスに食べられそうになっていたところを保護されたらしい。そのときに恐怖なのか恨みなのか……。いずれにしろ、窓の外のカラスにいい感情はもっていたように見えた。
(一緒に見ていたシロが、サイレントにゃーをしていた)

何年も一緒だと、いろんなことが当たり前になってしまう。
改めて振り返ると、愛らしい愛おしい存在だなと思う。
クロよ。

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