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猫の睡眠と人の睡眠-猫と暮らして(9)

猫が、人に合わせる

猫は年がら年中寝ている。
うちのシロクロもそうで、寝顔を見る時間が長い。
シロクロがアクティブになるのは夕方以降で、ピークは人間が夕飯を済ませた一日の終わりの頃。大好きなレーザーポインターや紙袋の手持ち部分をちぎったひもをちらつかせると遊びに乗ってくる。えさをねだったり、うろちょろ室内をパトロールしたりもしている。
そして、人間が布団に入る頃は静かに寝ていることが多い。

猫はもともと夜行性だが、飼い猫は飼い主の生活リズム(昼行性)に合わせて睡眠と覚醒を繰り返すようである。
猫を飼うは人間のわがままだろう。本来ならば人が猫の生活に合わせるべきだが、現実的に無理な話だ。猫がこちら合わせて生きてくれるのは大変有難いことである。

猫と人は、夜ずれる

シロクロも私の生活リズムを尊重してくれている。……とはいえ、食欲となると別の話。
深夜帯(午前2時-4時頃)は、シロクロのお腹が空く時間だ。当然私は寝ている。夜ふかししてもせいぜい1時には就寝する。
クロは、ドライフードが入った餌袋を叩き音をたてて私を起こす。
シロは、ザラザラの舌で私の顎をなめて私を起こす。
少なくとも1回。多いときは4回起こされる。眠たくてたまらなくて、辛いときもある。無視して寝てやろうと思う日は少なくない。しかし、彼らはしつこい。私が餌を用意するまで、音を立てて、なめて、私を責める。しかたなく、私は起きて餌をあげて寝てまた起きて餌を上げて寝てを繰り返すシシューポス……。

さよなら、長い眠り

あたしは猫を飼ってから、8時間睡眠を取れなくなった。断続的に2-4時間の睡眠を取り、休日に長く寝て帳じりを合わせている。

猫と生活すると楽しいことが沢山ある。しかし、大変なことも沢山ある。辛いことの1つが睡眠だ。眠りは健康の基本。ぐっすり朝まで寝られることは、なんと幸せなことか。猫を飼うとは、幸福追求権の放棄トラジディに他ならない。
もし、猫を飼いたいと思っている方がいたら、そのことを肝に銘じてほしい。あなたの夜に良質な眠りは存在しなくなるロング・グッバイのだ。

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