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【夏の詩】ダンゴムシ



壁に当たってはダンゴムシ
ほら、ぶつかっては左へ進め
ほら、ぶつかっては右へ進め
絶えず困り顔の触角で
遠くを目指すダンゴムシ


触れられたらすぐダンゴムシ
全身を丸くして身を守る
結局、殻にどれほどの効果があるのか?
本能と運命の両極端を
丸めてこらえるダンゴムシ


ウワサを聞いたダンゴムシ
海にはダンゴになるのを辞めて
早足はやあしに成ったのが居るらしい
いつかそいつと会ってみたいが
計画は立てないダンゴムシ


夏はおどろくダンゴムシ
ある晩 土から這い出た彼等は
まさか 殻を破ってはねを広げた
残った抜け殻食べながら
はねが生えたら海へ行こうと
気持ちを広げるダンゴムシ


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