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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

第二部 五章 続メダカの王様 
850.おもんパかる

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 それにしても…… 昔の事とは言えフナに対して行った蛮行をフナに話すとは、いささか無神経、デリカシーに欠けるのでは? まあ、父も完璧ではないと言う事だ、無邪気と言い替えておこう。

 更にシチュエーションを想像するに、ナッキ達の教師役だったフナの辛い体験と似ている気もするが、これも偶然だと思う事にしよう、大体釣りのシーンなんてこんな感じに違いないだろうし……
 今後は止めるらしいし問題無し、だな。

「「………………」」

 先程から黙り込んだままのナッキとサニーの二匹のフナに、お父さ、父が声を掛ける。

「あれれ、お二方ともどうかしたんですか? 聞こえてますかね、おーい」

 この能天気な問いかけを聞いた二匹は無言のままで互いの顔を見ながら小さく頷きを交わしている。
 ナッキは言う。

「……ねえナガチカ、旅立つんでしょう? それで考えたんだけどさ、準備とか忙しいだろうしミミズは遠慮するよ、その気持ちだけで充分だからさ」

 父は何故か嬉しそうに答える。

「いやいや、それ程忙しくはないですよ! 仲間達に話して付いて来る者、別行動をする者、この地に留まる者を選別する位ですからね、ほら我々って生活魔法が使えますからね、特段準備とか要らないと思うんですよ!」

 旅や冒険をなめているのか、中々に軽薄な判断じゃないの。
 今度はサニーが返す。

「……そうかぁ、で、出発はいつなの? 準備が簡単だったら早く出られるよね! 明日? 明後日? しかして今日中でもイケるかな? ね、今日にしなよ、今日! 今日!」

「あはは、サニー殿ぉ、流石に今日は無理ですよぉ! そうですね~、まあ一週間後って所でしょうか? その間は持って来れるだけミミズをお持ちしますよ、お楽しみに♪」

「一週間、七日って事だよね? それ以上先になる事は無いだろうね? 頼むよ本当」

「後、七日、の辛抱か……」(ボソッ)

「ん、何ですナッキ殿、よく聞き取れなかったんですけど?」

「ううん、別に……」

「? まあそう言った訳で明日から七日後の旅立ちまでの五日間、毎晩ミミズをお持ちしますんで♪ 私は子供の頃から動物が大好きでしてね、皆さんが喜んでくれるのなら、ミミズ取り位の労力なんて苦にもなりませんよ」

「わーうれしいなー(棒)」



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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