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私は誰よりも美しい世界を見ている


「どちら様でしたっけ?」

私が人と対面したときに一番最初に飲み込む言葉。
私は目の前の人の名前が分からない。
いや、この言い方は少し語弊がある。

私は人と対面したとき、目の前の人の顔が

”どの人の顔なのか”

が分からない。

顔を覚えていない。
でも、名前は覚えてはいる。
・・・・・ゴメンナサイモシカシタラ名前モ少シワカラナイカモ。

正直に申し上げると、全人類コンビニ店員のように名札を付けていてくれると大変ありがたい。
しかし、このご時世ピロンとスマフォが鳴り、写真が表示され

「これはあなたですか?」

と問いかけてくる情報社会。
個人情報の開示は怖いですよね?

ならば、千歩譲ってアニメキャラクターのように全人類も髪を好きな色で
カラフルに染めて自己主張してほしい。
そうしたら、私は笑いかけ親しみを込めて名前を呼べることでしょう。

ところで私のように人の顔を認知できないことを巷では「相貌失認」や「失顔症」などと難しい名前で呼ばれてますが、難しい話は出来ないので心の優しいお方は生温い目で見てください。

初note記事はそんな私の少し困ったような、でも輝いている紹介文です。

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私は何度友達に初めましてと言ったことか!!

言い訳させてください、違うんです。けっしてあなたの事嫌いとかそういう訳ではないんです!興味がないとかいう訳でもないんです!
ソウカモシレマセンガ。

私には覚えている顔、覚えていない顔があります。
家族の顔、長年の友人、かろうじて恋人は覚えています。
暫く会ってない友人の場合は、本当に声をかけられるまで気がつかないことがあります。
1、2回程度しか会ったことのない知人は本当に顔を覚えていません。

なので私が会う口実を作るのは覚えておきたいということの愛情表現なんで、受け止めて頂けると私の心がホワホワします。

もちろん何かしら特徴があれば覚えています。それが特徴的であればあるほど覚えています。
ただ、その特徴を外した瞬間分からなくなります。
孔雀が羽をとじてキジの集団に混じったら分からなくなるような感じです。
あれ分かりますか?
そうでしたらあなたは素晴らしい目をお持ちです!!

人の顔を覚えたり、見分けたりすることが出来ない私ですが、普通にそこら辺に生息している一人の人間です。
ただ他の人と見ている世界が少し違います。

そんな私の見ている世界の中で困っていることをお伝えします。


人の顔を覚えることが出来ない
例えば面接の途中で入れ替わることを言わず、しれっと面接官が入れ替わると相手に指摘されるまで人が変わったと気付かない。さっきまでの面接官と話してた会話を入れ替わった面接官に普通に話してお互い頭の中でハテナがうかんでしまう。
また、1時間くらい面と向かって会話して別れた後、あの人どんな顔だっけ?と顔の記憶がおぼろげになる。


人間が出演している映画やドラマが途中分からなくなる
衣装チェンジなどされると困る・・・本当に。
あれ、この人さっきの人??それとも違う人??となってしまって話の内容が入ってこないときがある・・・。洋画は場面転回や展開が多いのでちょっと待ってってなることがいっぱいある。


声をかけられても曖昧な返事になってしまう

以前一度だけ会った人とばったり会う、しかも相手は私のことを覚えているパターンの気まずさといったらこの上ない・・・。
この人誰だっけ・・・と思ってしまうができるだけ会話や雰囲気から情報を引き出す。


しかしおかげで良い事もあります!!


コミュニケーション能力が上がる!

誰だか分かってないと悟られまいがために、会話の中から情報を引き出したいと思うので必然的に会話がはずむ。


顔の偏差値を気にせず接することが出来る!
有名人でもない限り、すべての人にフラットに接することが出来る!
有名人でも気がつかない場合ありますが・・・。
相手の顔の偏差値も分からない。つまり自分の顔の偏差値も分からないので得。


常に新鮮な気分でいられる!
初めましてっ!という気持ちが常にあるため。
常にリフレッシュされている気分になる。

顔を覚えられないせいで接客でやらかすことが多かったですが、場数を踏み、それなりに対処ができるようになりました。

私はたくましく生きてきました。

私なりの対応策や見分け方としては、顔以外で認識できるところを覚えておくということです。
髪型、メガネ、性別は常にチェックしてます。
その他に声、しぐさ、話し方、服装の趣味、歩き方、雰囲気など。
もう平たく言ってしまえば雰囲気です。雰囲気で覚えています←


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ところで私は写真が好きです。


没頭して100枚くらいとることがざらでした。
友人と写真を撮りに行くこともあります。

互いに見せ合うのですが、同じ場所で写真を撮っているのに
全然違う風景を見ているのです。

人とは違う世界を見ている私に対して、友達は私の写真を褒めてくれる。
それがとても嬉しい。

私の見ている世界が好きだと言ってくれる。
目が素晴らしいと褒めてくれる。

だからこそ私は・・・


誰よりも美しい世界を見ている



私は私の世界を認識していて、友達は友達の世界を認識している。
私が見る世界とあなたの見る世界は違う。

ただそれだけのことじゃないでしょうか。

それぞれの景色は違えど美しいものですよ。

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最後まで読んで頂き有難うございました。

REI

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