音楽と教育とわたし

横浜の(どちらかというと山しかないので横山)港北区日吉のお隣

下田町という町で音楽教室をしております田中です。


もともとは大手企業さんではないものの割と大きめな音楽教室さんにて

ピアノ・リトミックの指導したりしていたのですが

子どもと毎週触れ合うピアノ講師の『子ども』という生き物の無知さに驚いたり嘆いたりして

(また、私の思ったら言い出さずにはいられない性格もあって)

「これ自分で教室開いたほうがやりやすくない…?」

と思い、2018年くらいからひっそり開業したのがこのcanvas音楽教室です。


私自身、所謂ピアノの先生らしい

「〇〇音楽大学ピアノ専攻卒業!」とかではありません。

幼稚園教諭免許というのは教員免許の中でも本当に閉鎖的な免許で

幼児教育を専攻しないと取得することができません。

(大学の制度とかで専攻している学科プラス科目履修なんかすれば取得はできますが。)

この閉鎖的な教員免許、決して誰でも取りやすくしようよ!という意見を述べたいのではありません。

幼稚園教諭免許が取りにくいのは『幼児期』というのが如何に大事で(人生でいうと本当に短いのに)

その後の人生に大きく関わる部分であるからにして。だと思います

文部科学省も《幼児期は人格形成の基礎を担う》としてますしね。


そんな私、田中里枝は

国立音楽大学 音楽学部 音楽教育学科 幼児教育専攻

というところを卒業しました。

大学名でいうと名だたる諸先輩方が眩しすぎて出身大学を語るのを躊躇するレベルです。



日本で、

・幼稚園教諭免許を取得できる

・音楽大学

は、この国立音楽大学と、広島にありますエリザベト音大さんしかありません。


なので東日本で幼稚園教諭免許持ちの音大卒といえば国音

西日本だったらエリザベト音大さん、というのが大体な感じです。


そしてプロフィールにもありますが

田中は、第1種幼稚園教諭免許保持しております。

この第1種というのは4年大学卒、ということで

よくある保育の専門や短期大学で2年ないし3年学ばれた方は

第2種免許になるというわけです。

保育の現場で働ける、ということは変わらず

(多くの場合給与も変わらず)

違う点は「園長先生になれる」という点です。

そのため、将来幼稚園を経営する予定のある若人は是非4年大に通いましょう。


これから話が変わるのですが。(笑)

まず前提として

・特定の誰かを蔑みたいわけではないこと

・インスタグラムに蔓延る「子どものココロを掴むレッスン、レクチャーします💓」などといった商売には全く興味がないこと(どちらかというとアンチであること)

を、先に述べておきます。



私は音楽教室を将来経営したい!までとはいかなくとも

音楽講師業はしたい、と思ってたので

取得した幼稚園教諭免許の範囲でない「小学生」の実態を探るべく

学生時代も含めおおよそ4年間ほど学童に勤務しました。



音楽教室と同じく

・放課後事業である

・習い事業も行っている

学童をチョイスし、勤務しました。

私が勤務したのは学習塾が傍で経営する民間学童であり、

民間学童の多くは利用料に月に数万〜10万近くかかり・

つまりはそれをを学童に支払うことのできる家庭の子が来る、ということで

音楽を習い事として選びそうな児童ばかりです

(実際多くの子が男女関わらずピアノに通っていた)


まあその学童で学んだことは小学生の実態だけではなかったんですが

それは今回の話から大きく逸れてしまうので&営業妨害がしたいわけではないので

とっても気になる方は個人的に連絡をください。(笑)


音楽教室に勤務しつつ

幼稚園で非常勤教諭として働き

(幼児の実態も知っておかなきゃね&幼稚園というものに属してみたかった)

幼稚園の後には学童で小学生に国語や算数を教えたり宿題をやったり。


その中で

共働きの家庭における『宿題』という地獄感

子どもの自主性と自己肯定感の尊重の難しさ

幼稚園から小学校に上がった6歳に降りかかる多くのストレスと行き場のない思い

を毎日毎日痛いほど感じるのです。



それを知っていたら、ピアノと言う習い事でその宿題の量は出せないよ…と思うのですが、

ピアノの先生の多くは小さい頃からピアノが大好きで

ピアノ漬けの日々をエンジョイしてきたのですから、酷になんて!

という方が多いな、と個人的には思います。


さらには「なんで練習してこないの?!」とまで思ったり口にしたりする講師の方も。


おいおい、19時にやっと仕事でヘトヘトの保護者が学童迎えに来て

20時過ぎにやっとご飯の小1はいつ練習したらええねん。って感じです。


気がついてください

下手な大学生より現代の小学生の方が圧倒的に忙しいのです。


大人が遊ぶのは自由ですが、小学生は遊ぶことで自己を確立し、コミュニケーション能力を養って行っている最中ですから遊ぶのも仕事なんです。


平日はフルタイムで働くご両親と土日はたくさん遊んで欲しい。

宿題が出来たことで達成感を得て欲しい。

そう思うと1週間の中でたくさんの宿題は出せません



朝7:30-夜18:30まで幼稚園に居る園児

朝小学校に行ったら19時まで学童に缶詰になる小学校低学年たち

みんながみんな同じ環境ではなく、その中で音楽を楽しんでもらうための『習い事』の立ち位置は年々変化しています。

ピアノを教えるだけではピアノは好きになってもらえません。

子どもの心に引っかかる言葉掛けの仕方は山ほどあります

それを学ぶのは自分自身の経験からでしか学べません。



生徒一人一人の家庭環境、子どもの状況を見つつ

的確な指導と課題の選び方を今一度考えて欲しいなあと思う毎日です

(もちろん自分も考えに考えの毎日です)

ピアノが嫌い!音楽が嫌い!となってしまわないように

音楽講師として一緒に頑張っていきましょうよ、と思った最近です。




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