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詩)いつか

いつかのあの場所が
いつの間にかセピア色に染まり
おぼろげな記憶は途切れ途切れ

いつかのあの場所に
いつの日にか戻りたいと
叶いもしない妄想は
逃げだしたい程に辛い現実のせいなのか
それともなぎの中の船みたいな幸せな日々のせいなのか

いつかのあの場所でみたあの夕日は
悲しみと一緒に沈んで行った昨日の太陽で
希望と一緒に登っていく明日の太陽なのだろう

いつか
いつの日にか
きっと今、この瞬間も
いつかは
いつかのあの日のあの場所に変わり
戻れぬ過去は
美しい思い出と変わるのだろう

いつかがいつの間にか過去の話だけになり
いつかの未来を思えぬ様になったのは
抱えきれない程の思い出のせいなのか
それとも
変わり映えのしない日々に飲み込まれてしまったからなのか

いつかはいつか…

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