詩)梅雨が終わり、また、夏が来るらしい

雲から逃げ出した雨は
地面を叩いてはしゃぐ
一定の律動は心地よく
目の前の景色が歪む
海の匂いが鼻の頭をかすめ
シワだらけのシャツに汗がにじ

僕の抜け殻は
部屋の隅で丸くなって
飛び回る事のない空を指差している
カエルの声が蝉と変われば
また、夏が来るらしい

何度目かの暑い夏が
ゆっくりとコチラに歩いてくる
あの日とは違う顔をして

この記事が参加している募集