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詩)記憶

人の記憶は曖昧で
如何様にも書き換えられて
塵も泥も主観の膜で濾過されて
清流みたいにキラキラと

誰もが悲劇のヒロインで
誰もがアンセルフィシュな英雄で
海馬の粘土を型に嵌めれば
悲劇も喜劇もありゃしない

真実なんて飴細工
嘘に塗れて
香りをつけて
お客の涙を誘えれば
赤いも青いも美しい
嘘がバレやしないかと
仮面の下にもニヒルな笑顔

如何様…いかよう 濾過…ろか 
塗れて…まみれて
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
宜しければご感想等、頂けましたら幸いです。
先月のスキの多かった詩ベスト5をまとめたマガジンがありますので、こちらの作品を気に入って頂けましたら是非、過去作も御一読下さい。