見出し画像

詩)森の中

森の中に足を踏み入れた
静寂が異物をおい返そうとする
足音は場違いで
鳥の鳴き声が掻き消そうとする
誰も受け入れられない神聖な場所
決まり事を犯してしまう存在を頑なに拒む
光が届かない世界
時折見つかる赤や黄色の実
美しさを主張するわけでもなく
唯、そこに存在する

歩みを止め、このまま朽ち果て
この木々と共に生きるなら
私を許してくれるのだろうか

出来もしない問いに森は沈黙を破らない
覚悟もなく逃げて来ただけの私は
また街へと帰ることにした


最後までお付き合い頂きありがとうございます。
宜しければ、ご感想等、頂けましたら幸いです。
詩をまとめたマガジンがありますので、
こちらの作品を気に入って頂けましたら
是非、過去作も御一読下さい。




この記事が参加している募集

習慣にしていること