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詩)過剰

膨らみきった期待感
事あるごとに大きくなって
とっくに実物を超えた巨大な虚像
その影に隠れてしまった本体に
見返りを求めて言葉をぶつける
叶いもしない願いを垂れ流し
足りない部分に絶望を叩きつける
本当は気付いていた筈なのに
攻め続けた拳や脚は腫れ上がり
自らも醜い化け物と変わる
取り返しのつかない感情は
小さな針で破裂した
何も生まれずにただ嫌な匂いだけが残った
こうなる前に止める事も出来たのに
飛び散った肉片をカラスが啄ばむ










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