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詩)羽虫

羽虫は青白い光に飛び込む
一瞬の音と光に目を奪われる
羽虫の生き様は知らないが
望まずして最後を看取った
光の上には月と星が静かに輝いていた

ちらつく雪を見て羽虫を思う
光に包まれた道ではないが
街灯や時折通る車のライトが私を照らす
目の前に道は続く
私が目指す光は見つからずとも
私は前に進む

最後は一瞬の輝きを放つのだろうか
私は羽虫にすらなれず
地を這う芋虫のまま光を見上げる




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