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詩)差し伸べられた手


たわいない雑音が怖いと耳を塞ぎ
見たくもない現実があるからと目も塞いだ

何も聞こえず何も見えない暗闇を
僅かな匂いと空気の淀みをたよりに
恐れを盗まれたまま前へと進む

道端に咲いた花さえも足蹴にし
闇雲に前へ前へと
終着点など分かりもしないのに
急いだ所でたかだか知れている
何を恐れているのだ

今にもしゃがみ込まんと
震えた両足で何を強がっている
差し伸べられた手を掴め

耳を澄まして目を開けろ
掴んだ手をどうするのか
真意を尋ねろ
相手の顔を覗き込め
相手が悪魔だったとしても
最後に決めるのは自分自身だ


最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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https://note.com/kesun4/m/m746333a518a1

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