「A」と「B」と「軽」と「重」
すっかり通常運転です(笑)。
今回は仕事の話となります。
長期休暇は、いろんな感覚が狂ってくるというデメリットがあります。
ですから、思考だけでも仕事を意識していないと、初っ端から転びそうな感覚になるのですが、このような危機感、みなさんにもあるのでしょうか?
私の製造業時代には、緊張感を保っていないと初日にケガをすることがよくあったので、今も心理的にガッツリ休日モードになれません。
まあ、個人的には良いことだと思っていますが…。
さて、障がい者福祉施設の中でも、障がい者の社会進出を支援する機関として「就労継続支援事業所」と「就労移行支援事業所」と「就労定着支援事業所」というモノがあります。
「就労移行」と「就労定着」は、それぞれ「就職を希望する方への職業訓練」と「就職された方の職場定着をサポート」というものです。
そして、今回お話しするのが「就労継続支援事業所」になるのですが、こちらは「A型事業所」と「B型事業所」に分類されます。
「A型」と「B型」、どのように違うのでしょうか?
全容を書き綴ると割とブ厚めの本になってしまうので、今回は簡単に進めてみようと思います。
最後までお付き合いいただけると幸いです。
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「就労継続A型事業所」とは、障がい者の中でも就労できるレベルの障害特性をお持ちの方が、事業所と雇用契約を結ぶタイプとなります。
収入は最低賃金以上の給与所得と、障害特性によって支給額の変化する障害者年金の2種類となります。
2種類の収入源があると解釈してしまうと、「障がいがあるだけで、お金がもらえるのか?」と勘違いしてしまうかもしれませんが、生活水準はそこまで高くないのが一般的です。
一方の「就労継続B型事業所」には雇用契約も最低賃金もありません。
「工賃」という名目で、事業所が委託や請け負っている内職や業務に就き、微々たる収入を得ています。
「微々たる収入」というのは、全国のB型事業所の平均月額工賃が16,000円超という金額であることからも察して余りあることでしょう。
その代わり、重度障がいの方も多く、障害者年金額は軽度障がい者に比べ、手厚く支給されています。
事業所の種類はさておき、障がいには等級という軽重を判定する基準が存在し、重度と判断される障がい者に対しては、当然に支援者の専門性も高い水準が求められます。
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重度の障害特性をお持ちの方と、軽度の障害特性の方を支援すると考えたとき、「軽」と「重」という言葉のニュアンスから、重度障がい者の支援の方が大変だと感じる方も多いでしょう。
しかし、重度障害の方は1対1の支援を続けることで、就労スキルが向上するケースもあります。
反対に、軽度障害の方は社会性の構築能力がありますから、障がいのない人の教育同様に、人間関係が支援に大きく影響します。
最初からある程度の就労能力を有していても、周囲の環境次第で支援者の支援が困難になるケースも多くあります。
なぜなら、軽度障害の方には内集団バイアスが働く傾向があるからです。
結論としては、A型事業所とB型事業所、重度と軽度という言葉には優劣はなく、それぞれに特性があるということです。
その特性を理解し、支援の目的と目標をしっかりと定め、本人との合意形成をし、本人が頑張ることではじめて完遂できる作業領域を見極めて、成功体験を積み上げていくのが支援者の役割だと言えるでしょう。
私が経験の浅い支援者であっても、障がい者にとっては関係ありません。
「支援とは?」という問いかけを続けながら、日々、障がい者の方々と向き合うのみです。
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ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。
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