「爆速」なんて存在しない
ちょっとアンチテーゼ的な記事になりますが、ご容赦ください。
「爆速」とは、ビジネスにおけるスキルセットやマインドセットの話になると、たびたび登場する言葉です。
言語表現としては、魅力的で人心を惹きつけるものなのかもしれませんが、個人的には存在しないモノだと思っています。
まず、「爆速」が主観的な目線である場合、それが「成長曲線」と釣り合わない言葉であるように感じます。
ここで言う「成長曲線」とは、「自分が思い描く成長よりも、現実において成果は遅れてやってくる」ことを指します。
「成長曲線」は、ある程度の低迷期の短縮や成長度合いを高める手法があるようには感じていますし、事実あると考えています。
ですが、人間は慣れる生き物ですから、「爆速」を自覚することはないと思うのです。
例えば、特に訓練をしなくても50m走の早い児童は、自分がなぜ速く走れるのかが分からないのではないでしょうか?
「遺伝」などといった、それらしい要素はあると思うのですが、確証がありません。
私たちは、努力せずに得た能力を過小評価する傾向にあります。
そして、努力には正当な評価が下されると考えており、自己努力は他者評価よりも高い自己評価をするものです。
以上のことから、自分の成長を「爆速」だと認識するということは、現実世界において「爆速」ではないということになると思うのです。
また、「爆速」が客観的な目線である場合、向上心があれば模倣すると思うので、他者を「爆速」だと感じたままにはしないでしょうし、向上心がない場合は「言い訳」として、他者に、そのような評価をつけるように感じます。
単に私がひねくれているだけかもしれませんが、他者から「爆速だね」などと言われたら、バカにされていると感じるのです(笑)。
よって、他者に対する「爆速」は正当な評価ではないので、「爆速」の定義を確認する必要があり、おそらくは定義化できる人は稀だと推測できるでしょう。
ちなみにですが、「高速」は存在すると考えています。
過去や現在よりも速度が上回るなら「高速」と表現できるからです。
…話を戻しますが、「爆速」に限らず、現代社会は過剰な表現を用いることで注目を集めることがあるように感じます。
ですが、それは事実ではなく、一種の広告やマーケティングだと思うのです。
強い言葉や魅力的な言葉に惑わされず、事実ベースな表現で、自分を成長させてみてはいかがでしょうか?
ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。
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