アンバランスさを保つ
例えば、心と体がアンバランス…などと表現すると、一般的には不安定であり危うい状態を指すと思います。
ですが、アンバランスな状態というのは必ずしも避けるべきモノなのでしょうか?
逆説的に考えれば、ヒトというのはアンバランスなのがデファクトスタンダードであり、だからこそバランス…均衡性を是とするのではないかと私は考えています。
これって、つまりは均衡性とは絵空事ではないか?という問いになるかと思います。
例えば、食生活において考えてみた際に、バランスの取れた食事というものが、いかに難しいものであるかは想像に難くないでしょう。
多くの食材を摂るだけでは栄養素が偏っていることもありますよね。
また、腸内細菌をはじめ、保有している菌の状態は人によって千差万別ですし、加齢に伴い必要な栄養素のバランスは変化しますから、自分に合ったバランスの取れた食事は、日々異なると言えなくもないでしょう。
私だけかもしれませんが、美術品などの鑑賞の際、シンメトリックなデザインよりもアシンメトリーな作品の方が温かみを感じたり、違和感を感じることがないなど、落ち着く要素があります。
人間の顔は、左右のバランスが取れているほど良いとされていますが、左右の不均衡さが個性となり、その人らしさを演出する要素になっているとも考えられます。
このように、アンバランスな状態にも、良し悪しがあると私は思うのですが、あなたはどう感じるでしょうか?
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ところで、あなたは「性格のビッグファイブ」をご存知でしょうか?
(下記、参照リンク)
この「開放性」「誠実性」「外向性」「協調性」「精神的安定性(参照リンクでは神経症的傾向)」という5つですが、検索すると別の言葉になっている場合もあります。
ともあれ、このビッグファイブの共通項は、後天的に伸ばせる性格であるということです。
通常、性格というのは生まれ持ってのモノだと認識されている方も多いと思うのですが、ビッグファイブは人格形成が醸成された後でも変化することが知られています。
noteで私と面識がある人は少ないので恐縮ですが、現在の私の人となりの多くは後天的に身につけたものです。
生まれつきの性格も残ってはいますが、社交の場で表出することは、あまりありません。
それは意図的にそうしているからなのですが、この状態も、言っていまえばアンバランスな状態です。
自己分析なので確証はありませんが、アンバランスさが顕著に出るのは自己評価です。
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「自分に自信はない。だが、一定の条件下での自己評価は高い」というのが私なのですが、このアンバランスさがあることで、さまざまな行動の内発的動機付けにつながっていると感じています。
人間が何かアクションを起こすときに必要なのは自信ではなく動機です。
それはネガティブはモノでもいいのです。
「自分には足りないモノが多すぎる。だが、この年齢で自分のように学びを続けている人間はいないだろう」
…いびつな考えかもしれませんが、このような思考でも行動は起こせるのです。
主体的アンバランス、とでも言うのでしょうか。
自らが課したアンバランスな状態は、アンバランスでありながらバランスの取れた状態だと思うのです。
そして、心身の不調につながるアンバランスさとは、アシンメトリーといった左右非対称性ではなく、乖離的…つまりは断層のように外的要因によって引き離されたストレスによって起こると私は考えています。
…今回の記事で伝えたかったのは、それでも自分は自分だ、と思えらたいいよね、という話でした。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の投稿は以上です。
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