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インドネシアでリモートワークはできる?

インドネシアでリモートワークはできるの?

と、聞かれれば、個人的には「はい」と答えられます。

ただ、私が住んでいるのは首都郊外です。インドネシア国内でも比較的ネット環境が整っている場所でしょうから、他の地域までひっくるめて「インドネシアでも、どこでもリモートワークできます!」とは言えません。ワーケーションも、怖くてまだ試していません。

日本でも多くの企業でリモートワークが導入されているようですね。リモートワークのメリット・デメリットなど語りつくされてしまっていると思いますが、以下ではインドネシアらしい点をいくつか挙げてみます。

メリットその1は、天候に左右されにくいという点です。

インドネシアの中でも私が住む地域は、いわゆる「熱帯」の気候です。1年が乾季と雨季に分かれており、乾季は強い日差しと乾燥、大気汚染、ほこりに悩まされます。雨季はもちろん、雨続き。そんな中、毎日決まった時間に通勤するのはとても大変です。一方、在宅ならば快適ですね。なお、「左右されない」と言い切れない理由は、この項の後半にて。

それから、渋滞に悩まされないのもメリットの1つです。

インドネシアの首都圏の道路状況はあまり良くなく、渋滞が常態化しています。私の自宅からジャカルタ中心部までは車で1時間半程度の距離ですが、通勤するとなると余裕をもって始業3時間前には出発することになるでしょう。そんな時間の無駄とも、リモートワークなら無縁です。

次に、リモートワークの短所。

短所は・・特に思い当たらないのですが、日本でのリモートワークと比較すると、インドネシアでは「思ってたのと違う!」ということもあります。

まずは何と言ってもネット環境。ネットインフラが貧弱なのでしょう。我が家のWi-fiだって、月3,000円くらい払っているのに、びっくりするほど遅いのです。今チェックしてみたら、「お使いのインターネットの速度:9.1Mbps」とのこと。これでも、わりと調子がいい方なんですよ。曜日や時間帯によっては、ほとんど意味をなさないほど遅い、もしくは、消えてしまうことだってあります。

全員の自宅からzoomで会議をしたらどうなるでしょうか。開始間もなくあっちでもこっちでもスタッフの顔と声がフリーズし、1人抜け、2人抜け・・で、会議にならないのではと想像します。

意外と天候に左右されてしまうというのも、「思ってたのと違う」ことの1つ。大雨になると、途端にインターネットが不安定になります。それゆえ、こちらの記事でも触れたように、スタッフのみなさんとの電話は音声通話のみにしています。

他に、たまには停電もありますし、ご近所さんの家のリフォーム工事の音(常にどこかで工事をしています)、やたらとうるさいバイクの音、流しのミュージシャンが家の前で歌う声、近所のモスクからスピーカーを通して鳴り響くアザーン(礼拝時間を知らせる放送)、突然やって来る夫の旧友・・インドネシアの小さな住宅街では、在宅でのリモートワーク中、大小の邪魔がまことに多いのです。

チームのマネージメント側の視点に立てば、インターネットの状況を除くと、一番の心配事は「リモートワークをしているスタッフが本当に働いているか」かもしれません。「インドネシア人はこう!」と語るのはできるだけ控えたいところですが、実際、リモートワーク中のはずの親戚が平日昼間に遊びに来たこともあったので、なかなか怪しいとも言えます。

ただ、Kepo Jepangでは、これまでに問題は発生していません。「出勤時と退勤時にSlackで一言コメントする」以外の約束はなく、監視もしていませんが、みなさん、まじめに勤務されているようです。

もし、何かを催促してもなかなか送られてこないということがあったら、それはおそらく、Wi-fiの不調か停電ですね。

執筆:鈴木理美

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