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すこし詩的なものとして

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言葉を書き留めていきます。
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#つぶやき

[すこし詩的なものとして]0168 ほおずきが落ちる

記憶の断片に灯るのは おぼろげな灯りと ビルの池の境目を区切る 一直線の境界線 辿り着くのは…

ケンヨウ
1か月前
26

[すこし詩的なものとして]0167 忘れないための生と

薪をくべるその後に 点火のための余白が見つからない ラジオの音は たゆたう言葉の形を失い 音…

ケンヨウ
2か月前
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[すこし詩的なものとして]0165 鏡に映るパズル

鏡に映る自分を見つめる 確かにそこに自分がいる けれども何かが足りない 説明できないそれ …

ケンヨウ
4か月前
23

[すこし詩的なものとして]0164 ダンスには間に合うだろう

めくるめく夜は 誰かを待っている きっとそれが僕であっても それが君であっても ダンスホール…

ケンヨウ
4か月前
25

[すこし詩的なものとして]0163 結局、寒いままで

結局触れたいのは 自分だと気づいた 君が嫌そうな顔をしているのに 気づいていて 気づいていな…

ケンヨウ
4か月前
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[すこし詩的なものとして]0162 夜明けに酔いながら

街の灯りがすでに消え 包まれた闇にぼくらは畏れる 静寂はゆるりゆるりと押し寄せて 胸の奥に…

ケンヨウ
5か月前
26

[すこし詩的なものとして]0161 春の午後

柔らかい陽射しが降り注ぐのは 古びた板の上 まどろいが包む 窓辺に揺れるカーテン 風に揺れる草木 鳥はさえずり 遠くで小さな子たちのはしゃぐ声 思考は止まり 目を閉じ ぼんやりと心地よい眠りに誘われる 光と影のダンス 追いかけても追いかけても掴めないのは何か それでも生きた心地 ふと目を開けると 庭のたどりついた一枚の花びら もも色の花びらは風に舞っている わたしの背中にそっと触れる なにかの香りは季節を運ぶ 人は忙しく動き回り なんのために生き急ぐのか いつも何か足

[すこし詩的なものとして]0159 幸せな午後

太陽が昇った 静けさは眠りから目覚める 世界はまだ眠ったままか 窓辺から世界を見る 静かに…

ケンヨウ
5か月前
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[すこし詩的なものとして]0158 路をゆく

枯葉舞う公園のベンチ 静寂に包まれた 冬の陽射しはとても冷たく 頬を刺す風は容赦ない 街は…

ケンヨウ
6か月前
24

[すこし詩的なものとして]0157 冬の真夜中

凍てつく夜空に 冴え渡る月 静寂に包まれた街 街灯に照らされた雪 誰もいない公園 ブランコが…

ケンヨウ
6か月前
27

[すこし詩的なものとして]0156 孤独は影に隠れて

夜中の静寂に ひとりでベッドに横たわる 窓の外には 満月だろうか いや少し欠けている月が ぼ…

ケンヨウ
6か月前
27

[すこし詩的なものとして]0155 さざなみ

なんだろう たまに急に 乾いた気がする かさかさに 潤いがなく 怒りっぽい 海に行くと やけに…

ケンヨウ
6か月前
30

[すこし詩的なものとして]0154 轍の上に落ちて溶けゆく

気がつくと 枝から何羽ものカラスが 飛び立っていった 遠くの空へ向かって 羽ばたいて 瞳に映…

ケンヨウ
7か月前
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[すこし詩的なものとして]0151 100マイル先の憂鬱

地下のホームがわからなくて ウロウロしながら 人の流れについてゆく 一度は降りた階段を また登ってみると 息がハアハアとあがってしまった やっとのことで切符を通すと また階段を降りる ここはどこの駅だろう もう目の前がどこなのか 位置情報が崩れてゆく 警音がなると 笛の音とともに扉が閉まる 奥は紫色の椅子に座って 外を眺めた 地下の暗くないホームには 地底人が(ように人たち)がたむろする 進めばそこは折り重なった世界 轟音はリズムよく明滅が闇夜を照らす 潜っては浮き上がり