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災害ボランティア活動希望者・入門講座用に作成した記事まとめ(2021年版)

新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」)拡大防止に伴う様々な環境の変化、そして令和2年7月豪雨など、慌ただしい状況が続いており、更新が久しぶりになってしまいました。

2020年3月以降の「災害ボランティア入門講座」や「災害ボランティアセンター(市民)スタッフ養成講座」など、担当させていただく予定だった研修や講座の多くが中止・延期となりましたが、代わりにオンラインでの「大学生向け防災・災害ボランティアミーティング(セミナー)」などを実施させていただきました。

2020年秋~冬以降は、オンラインやハイブリッド(対面+オンライン)による講座や研修、訓練も行われるようになってきています。

既存の個人ブログ記事も少しずつ、令和2年7月豪雨、COVID-19対応に修正してきました。今月末くらいから、徐々に研修や講座も再開の目処が立っていますので、本noteでも関連記事をご紹介します。

必ずチェックして欲しいサイト・ページ

もし皆さんが何らかの形で災害ボランティアや復興支援に関わることを希望されるのでしたら、以下のサイト及びページは必ずチェックしてください。

○ 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)

『JVOAD』は、文字通り全国的な災害ボランティア活動・復興支援活動に関わる団体により構成されているネットワークです。全国社会福祉協議会、日本赤十字社、日本生活協同組合連合会、日本青年会議所など公共団体、民間団体などが中心となっていますが、内閣府(防災担当)など官公庁との連携もあります。

詳細な「ガイドライン」や「ノウハウ」集の作成、取りまとめ、紹介がされています。COVID-19に関する研修資料や動画も公開されていますので、基本を学ぶという点でもおすすめです。

○ ガイドライン|JVOAD

もうひとつが各地の災害ボランティア情報や「ボランティア保険」のWeb加入などができる(2020年8月時点)サイトです。

○ 全社協 被災地支援・災害ボランティア情報|全国社会福祉協議会

『全国社会福祉協議会』とは全国の市区町村や都道府県に設置されている「社会福祉協議会(皆さんがお住まいの地域にもあります)」の中央組織として、福祉サービス利用者や社会福祉関係者の連絡調整、活動支援などに取り組んでいる組織です。

社会福祉協議会(以下「社協」)は各地で地域の福祉活動・ボランティア活動などを行政・民間・住民等と連携しながら取り組んでいます。「ボランティアセンター:略称ボラセン(市民活動センターなど、表現が異なる場合もあります)」が社協内に設置されています(社協とは別に設置されている場合もあります)。例として筆者が関わらせていただいている東京都杉並区の社協さんのホームページを紹介します。

○ 杉並区社会福祉協議会

○ 杉並ボランティアセンター

社協は平時からボランティア活動の中核を担うので、その機能やつながりを活かし、災害時には各社協のマニュアル等に基づき「災害ボランティアセンター」が設置されます。そして、その情報は全社協で取りまとめられ、先ほどのページにつながります。

『JVOAD(ガイドライン)』、そして『全社協 被災地支援・災害ボランティア情報』、地元の『社会福祉協議会』のホームページ。こちらは必読のサイトです。

ガイドラインやボランティア情報をどう受け止める?

JVOADや全社協の情報は重要なのですが、実際に災害ボランティア活動に関わるうえではその情報を「どう受け止めるか」が重要です。大きく分けて2つの受け止め方があります。

(1)難しそう、大変そうだから、やめておこう。
(2)こういうときだからこそ、行かなくて(何かしなくて)は!

ボランティア活動で尊重されるのは自主性ですから、どちらも大切な受け止め方です。行くから良い、行かないから悪いなんてことはありませんが、災害ボランティア活動にはいつか・どこかのタイミングで「自分で考え、決断し、行動する」という過程があります。

また、どこで起きた災害に関わるのかということもポイントです。「遠くで災害が起きた時に行く」だけでなく「地元が被災したときに活動する」という選択肢もあります。それぞれの流れについては別記事でプロセスを紹介していますので、ご参照ください。

そのうえで、活動するならどうしたらいい?遠方まで行かなくてもできることは?という方向けの記事をいくつかご紹介します。

被災地へ行く・行かないで悩む方への記事

以下の記事は被災地へ行こうと考えている方、行くかどうか迷っている方向けの記事です。コンテンツの一覧はこちら。

・ 感染症の拡大と災害ボランティア活動
・ 被災地のボランティアとして活躍する人たち
・ 広がった「やってはいけないこと、やるべきこと」
・ 組織的な支援活動の仕組みも広がる
・ ボランティア不足って?本当に必要なのかな?
・ 「災害ボランティアは団体や組織に入らないとできない…?」
・ 現地へ行きたい方に考えて欲しい5つの質問
  1)本当に「現地」に行きたいですか。
  2)被災地のために、あなたは何ができますか。
  3)いつからいつまで活動できますか。
  4)自分の力で現場に行けますか。
  5)「活動をやめる勇気」を持てますか。
・ あなたの想いや行動は、きっと被災された方の力になる

活動時の注意点を知りたい方への記事

以下の記事では安全衛生等に関する注意点を紹介するハンドブックや掲示ポスター、冊子などを紹介しています。いずれも無料でダウンロードして読む・使うことができるので、個人で行く場合も団体で行く場合もチェックしておくと良いです(いずれもJVOAD/全社協等で紹介されています)。

災害ボランティア活動に行くと決めた方向けの記事

以下の記事は、災害ボランティア活動を現地で行うという方向けの記事です。事前説明(オリエンテーション)の内容をまとめました。コンテンツはこちら。

・ 出発前のオリエンテーション
・ 移動中のオリエンテーション
・ 被災地に到着してから受けるオリエンテーション
・ 活動直前でのオリエンテーション
・ [例]オリエンテーションでの注意事項
・ 安全衛生ガイドを印刷して持参してください
・ おわりに

災害ボランティアで"もやもや"する方向けの記事

以下の記事は、活動前後の「こころのセルフケア」についてまとめました。特に活動後に起こり得る、いろいろなストレス反応やその理由、対応方法について紹介しています。

こちらはスライドで閲覧・ダウンロードできるようにしてあります。

「災害ボランティアセンター」に関わる方向けの記事

以下の記事では、災害ボランティアセンターの開設・運営に関わる内容をまとめています。訓練プログラムで使用する教材などもダウンロードできます。コンテンツはこちら。

・ 災害ボランティアセンターとは
・ 運営に係る主要業務の7分類
  1.センター長、副センター長・班長会
  2.総務班
  3.ニーズ(ボランティア依頼)班
  4.ボランティア受付班
  5.コーディネート班
  6.資機材・車両管理班
  7.安全衛生・医療班
・ 災害ボランティア活動の流れ
・ 災害VC訓練用のプログラム教材の開発・提供
・ まとめ

教材の中には含めていませんが、災害ボランティアセンターの開設~閉所までのサイクルをまとめた資料も作成しています。主に社協職員の方向けの研修や訓練で全体像を整理するためにご紹介しています。

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おわりに ~求められる「あなた(たち)」の力~

これからの災害ボランティア活動では、感染症の影響が続く限り「全国から集まるたくさんのボランティア」という形から「地域・地元で活動できるボランティア」中心の形に移っていくと思われます。

具体的には

★比較的被害や影響が小さい、近隣地域からのボランティア(都道府県内)
★団体・組合など「個人の特定・対策がしやすい」グループボランティア(都道府県外を含む)

の力が重要になります。被災規模が大きくなれば地域の力だけでは対応しきれなくなります。一律に「県外禁止」では支援活動に必要な人的・物的資源が不足する可能性もあります。

平時から個人・団体が行政・社会福祉協議会等と連携し、スムーズに活動ができる体制を「これまで以上に」意識して取り組むことが重要です。筆者も地域で活動をしていますが、よりこの点に注力して活動していきたいと考えています。

相次ぐ豪雨や台風、そして地震と、いつどこで大きな災害が発生してもおかしくありません。平時の合間に災害時があり、災害時の合間に平時がある。いま、この瞬間から、私たちひとりひとりの災害対応がはじまっているといえます。

本noteをここまでご覧いただいた方、災害ボランティアに関わりたいという方は、ぜひ地元の社協へ出向いて(電話やメールでも構いません)、いざという時に協力したいということを伝え、今から「あなた(たち)の力が必要とされる」災害に備えてください。その行動が、地域の防災力・災害対応力につながるはずです。

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