あまり知られていない!? スペインフットボールの内部&裏側②~試合編~
こんにちは!
今回は非常に好評だった
スペインフットボールの
内部&裏側 大公開!
の第2章!
「スペインの試合とその裏側」
です!
主に僕が所属していたフットサル3部リーグ、その下のカテゴリーの経験や情報を元にまとめます!
それではいきます!
まずリーグ戦での、試合日と時間。
ホームのチームが自由に
日と時間を決められる。
これはまず、各チームというか町ごとに体育館があり、ホーム&アウェイ方式だからこそのルールです。
体育館によってはその週末は丸1日フットサルだけが行われ、朝から夜までジュニア~大人というふうに試合をします。
もちろん、フットサルの試合の前にバスケやハンドボールをしている時もありました。
が、基本的にはユースの試合が行われていて、そのあとに大人という順番です。
試合は土、日のどちらかなのですが、オーソドックスなのは土曜日の夕方4~6時。
しかし、例えばバルセロナから離れた地域のチームは、わざと試合時間を遅くしたり早くしたりします。
そうするとアウェイのチームはいつものルーティーンを崩されます。
そのタイムスケジュールが少し変わるだけでもパフォーマンスもだいぶ変わってきます。
面白いのは、
例えばA vs Bの試合の週ならばほとんどの育成のカテゴリーも(同じリーグにその双方がいる場合は)同じ日にAのユース vs Bのユースとなります。
これは日本ではほぼありえないですね。
まず、そこまで融通の効く体育館がありません。
他の競技との兼ね合いがあったりします。
スペインもそれはありますが、各町、地域に体育館が複数個あるのでそれは免れているのだと思います。
社会人リーグではほとんどのチームが"場所"の問題に頭を抱えています。
日曜日の試合はとても難しい。
さらに厄介なのが日曜日に試合をするチーム。
スペインでは一般的に土曜日に試合をやって、その後夜に出掛けたり自由に過ごすのが一般的です。
しかし、日曜日の試合だと前日の土曜日は何もできなくなるためスペイン人のモチベーションはかなり下がります。笑
僕のいた3部ではよりちゃんとしていますが、下のカテゴリーに行くと日曜日に来れない選手も出て来たりします。(^^;
これは非常に贅沢な問題ですよね。笑
日本では、日曜日の夜の試合も普通にありますし、その時に取れた体育館の都合によって時間や日も変わるので柔軟に対応しなくてはなりません。
スペイン人、そんくらい頑張れよ!笑
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設営、審判はありません。
スペインの体育館はほぼ100%フットサルコート丁度一面の大きさ(20×40)なので線も引いてあり設営の必要はありません。
バスケやハンドボールの線も引いてあります。
審判は協会が派遣した審判です。
そこはしっかりとしています。
育成年代の試合では、大人の若い選手がバイトとしてやっていることもあるそうです。
日本では最終試合なのに朝イチとか会場設営など試合以外のストレスも多いです。(^^;
試合後に審判やボール拾いをしたりするのも大変ですよね、、
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時間が押しても大丈夫。ボールボーイもいない。
体育館が一面分しかないためボールボーイは必要ありません。
また、試合が押しても問題ないため、選手がボールをなかなか取らなくても審判はあまり言わないし、試合もとてもゆっくり流れます。
ハイテンションで試合をするチームの試合は早く終わるし、逆にベテランが多く試合の流れをコントロールするチームは少し長めだったりします。
日本では、
体育館の時間が限られている=押したくない
→審判が急かす
という現象が起きて、考えられないくらい早い4秒をとられたり、ボールまでたどり着いてないのに数え始められたりすることもありますよね?
選手の皆さん一度は経験あるのでは?笑
これではもはや、
フットサルの審判ではなくて体育館の管理人
です。
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さて、それでは試合当日の流れにフォーカスしていきましょう。
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試合前のカフェ。
だいたい試合開始時間の一時間前の集合です。
そして、選手によりますがその前に来て体育館の近くのカフェでコーヒーを飲むのがルーティーンの人も多いです。
スペインの体育館の中、もしくは近くには確実にバルやカフェがあります。
そこで試合前のコーヒーだったり、試合後には観客や選手がビールを飲んだりもします。
みんなで飲みに行く前に試合でも見ていこうとかビール飲むついでに試合見ようとかまさに
"フットボールと隣り合わせの生活"
ですね。
↑サッカーのコートにもほぼ確実にバルやカフェがついています。
こんな休日最高じゃないですか?
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ロッカーへ移動。
第一章でも書いた通り、自分たち専用のロッカーを使います。
そこでみんなで集合し着替えます。
選手としては、試合前のデリケートな精神状態で自分たちだけの空間があると外の雑多と遮断されて気持ちが作りやすいし、雰囲気的にも良いですよね!
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着替え中は音楽を大音量で流す。
必ずチームに音楽係がいます。笑
その選手がスピーカーを持ってきて、テンションのあがる曲を大音量で流しながら皆が準備します。
ただでさえスペイン語を聞き取るのは難しいのでこの大音量の中で話しかけてこられても全く聞こえません。笑
でも、自然と試合に向けて気持ちは高ぶります!
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ミーティング
みんなが着替え終わると監督が登場し、
ミーティングが始まります。
今自分たちは何位にいて、この試合はこういう意味づけでという話から入り、試合の細かい戦術確認に入っていきます。
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アップ時間は20分。
そして、ミーティングが終わりコートでのアップ。
チームによって様々ですが、まず軽く走りストレッチ、パス、シュート、ロンドなど流れるようにやります。
スペイン人はちゃんとやる人もいれば、流しながらやる人もいます。
1人1人が自分なりの調整方法があるのでしょう。
僕はしっかりと動きたいタイプなので、
これはほんとに大変です(^^;
日本人の感覚からするとほんとに短すぎます。笑
日本だと前の試合のハーフタイムで動いたりしますがそれもないです。
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ロッカーに帰って最終確認、円陣。
最後にもう一度監督が一言。
この時はみんな立ち上がったり、ウロウロしたりしているのであまり言うことを聞いていないでしょう。笑
そして、円陣で気合いを入れ、ハイタッチをして入場です。
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入場セレモニー、握手。
スペインは必ず入場セレモニーがあります。
選手たちがロッカーから並んで出てきて真ん中に並び挨拶、握手をしてから初めてベンチに行きます。
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ハーフタイム
ハーフタイムは皆が一回ロッカーに帰ります。
そして、ロッカーで確認をして後半に挑みます。
もしベンチでやったらスペイン人はみんな声が大きいので相手に筒抜けでしょう。笑
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試合終了後はバラバラに握手。
そして、試合が無事終了すると選手、スタッフ全員がコートの中に入っていき、バラバラに相手全員と握手していきます。
けっこうラフな感じです。
みんながぐちゃぐちゃになっているのでたまに握手するのを忘れてしまう人もいます。笑
日本の最後もしっかりと並んで挨拶をする。
というのはやはり礼儀作法の文化から来ているのですかね。
部活などで頭を五秒間下げるとかそういう決まりが懐かしいです。笑
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みんなでシャワー。
勝ったら天国負けたら地獄。
そして、ロッカーに戻りシャワーを浴びます。
勝った試合ならばみんなで集合写真を撮ったり、音楽を大音量で流して騒ぎながら楽しく終わるのですが、
負けると皆あまりしゃべらずにサクサクとシャワーを浴びて帰っていきます。
雲泥の差です。
勝った時の集合写真↑
感情の起伏が分かりやすいのがスペイン人です。
勝ったら大声を出して騒ぐし、負けたら静かですが、シャワーを浴びて全てを洗い流せばケロッとします。
ある試合でチームは勝ったのですが自分がプレーに納得いかずに浮かない顔でシャワーを浴びていたら
「ケンヤ、どうした?俺たちは今日勝ったんだぞ!
納得いかないなら来週しっかり点とればいいじゃないか!」
と、なんとも陽気な考え方に助けられたりもしました。
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以上、主な試合の日の流れでした!
日本との違いはたくさんあります!
スペインの環境は当たり前ですが、より選手が試合に集中できる環境です。
この環境でできていることに感謝しなくてはならないです。
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番外編~長距離のアウェイ~
リーグによりますが稀に長距離移動のアウェイ戦があります。
そういうときにはチームが大きなバスを借りて行きます。
チームによってはサポーターや家族も一緒に乗ってアウェイまで行くこともあります。
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バスの中で始まる謎のボードゲーム
ある選手が何か大きな平たい段ボールを持ってきていて、何だこれと思っていたら後ろのほうでボードゲームをしていました。笑
しっかりとお金賭けてます(^^;
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途中休憩・昼食
途中でサービスエリアに寄って休憩します。
そして、配られた弁当を食べます。
弁当はボカディージョ(パン)、パスタサラダ、チキン、バナナ、そしてなぜか超薄味のポテチです。
これを出発から試合までの間に自由に食べます。
↓
到着・試合
↓
帰りのバス。勝ったら天国負けたら大地獄。
帰りのバスはロッカールームと同じです。
勝てばもうお祭り騒ぎで帰ります。笑
負けたら約3~4時間の大地獄が待っているでしょう、、
僕が行った時にはカラオケマイクがあり、みんなが歌を歌ったり、ブラジル人がマイクで何か面白いエピソード話をしていてみんなが大爆笑していたのですが僕はいまいち理解できませんでした。泣
もうほぼ遠足のようでした。笑
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以上で終わります!!
少しは皆さんにスペインの雰囲気を伝えられたでしょうか?
それでは、また。
Hasta luego!!
Footballを通じて人間として成熟する。 これが僕の信条です。 僕は挑戦を続けます。 皆さんと胸を張って向き合えるような立ち振舞いをしていきます。 僕のその姿が、誰かの力になるように。